2014年に結婚し、2018年6月に双子の男児を出産した仲間。改めて母親になってからの変化を尋ねると、「子供、家族が中心になり、生活がガラッと変わりました」と答えた。
「自分の時間はだいぶなくなり、子供たちのことを考える時間にほぼ費やしているわけですから、時間だけでいうと大変な部分もあります。仕事と育児の両立はなかなか難しくて正解は未だにわかりませんが、なんとかやっているという感じです」
■「子供たちがいるからより頑張れるというパワーをもらっている」
昨年はNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』でヒロインの母役を演じ、今年もNHKドラマ10『大奥 Season2』などへの出演で話題に。仕事と子育ての両立に大変さを感じつつも、「子供たちに癒やされる部分もありますし、子供たちがいるからより頑張れるというパワーももらっています」と優しい笑顔を見せる。
「独身時代に仕事をしている時も自分のためだけとなるとそこまでパワーが出ないというか、一緒に頑張っているキャストの皆さんやスタッフさんの熱意や思いを感じると頑張ろうと思えるんです。今は家族にパワーをもらって助けてもらっているなと思います」
母親になってから、自分の子供に限らず、多くの子供たちに喜んでもらえる作品に関わる喜びを感じるように。
「こういう作品は子供たちが喜んで見るんだといった気づきがあり、それはうちの子だけでなくほかのお子さんにも共通するものだと思いますし、子供が何か感じられるということは親御さんにとってもいい影響があると思うので、そういうお役に立てるような作品に参加できるのはうれしいなと思います」
子育てにおいて大切にしていることは「子供と関わる時間をできるだけ増やす」ことだという。
「忙しい時でもできる限り反応して話を聞いて、時間があるときは絵本も読んであげたいですし、彼らがやっていることをよく観察して関わるように心がけています。仕事に出ている時は園に預けて先生方にお願いすることが多いですが、できる限り関わりたいなと」
■声優の仕事の面白さを実感「また機会があったらぜひ挑戦したい」
『パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー』で仲間が吹き替えを担当したのは、トラブルメーカーであるマッドサイエンティストのヴィクトリア役。マイティパワーを与えるまほうの隕石を引き寄せる磁石を盗み出し、ある悪事を働こうと企むという悪役だ。
仲間はヴィクトリアについて「自分が頑張ってきたことを認めてもらいたいという欲がとても強い人」と捉えている。
「天才科学者になるまでにすごく頑張ってきたから『認めてほしい』と声を大きく上げているんだろうなと感じました。自分のことだけ考えすぎてトラブルメーカーになってしまっていますが、心の底から悪人というわけではないと思うので、どこか愛嬌のあるような、でも自我が強いということを意識し、普段よりも強い声を出すことを心掛けました」
仲間自身は、女優業において自分を認めてもらいたいといった承認欲求はあまりないという。「認められたいと思って役者をやっているわけではなく、自分の興味でやらせてもらって、いただいた役を追求しているので」
吹き替えを担当したのは2014年公開のアニメ映画『ジョバンニの島』以来9年ぶり。とても新鮮な気持ちでアフレコを楽しんだという。
「アニメに声を当てる経験が多くないので、右も左もわからず、監督やスタッフの皆さんにアドバイスをいただきながら演じました。新しい挑戦でもあるので本当に楽しく、やればやるほど面白いお仕事だと感じました」
アフレコの翌日に全身筋肉痛になったそうで、「それぐらい体も使ったんだなと感じましたし、声優さんの仕事の大変さと素晴らしさを身をもって体験することができたので、とてもありがたい時間でした」としみじみ。「新しい世界を体験させていただき、とても面白かったので、また機会があったらぜひ挑戦したいです」と意欲を見せた。