南雲役の鈴木と山住役の黒木については、「本当に優しいお二人で、一瞬で心を奪われました。大好きです」と語る。鈴木は収録の合間に食堂で会ったときに話しかけてくれたそうで、優しさに感動したという。

「食堂に行ったら鈴木さんが券売機の前に並んでいて、初めましてだったのですが、『きょんさん、ここはタンメンがすごくおいしいんですよ』と話しかけてくださって、優しい方だなと。そして、1人で食べていたら隣に来てくれて、『なんて人なの!?』と思いました。他愛もない会話をしてくださって一気に好きになりました」

また、「鈴木さんは現場の盛り上げ力が違う」とリスペクトする。

「キャストやスタッフさんたちが常にやりやすい環境を作ってくださる方。南雲先生の家のセットがスタジオの中にあったので入らせてもらい、『南雲先生んちだ!』と興奮していたら、鈴木さん来られて『何やってるんですか! ファミマの店員が僕んちで』ってすぐコントを仕掛けてくださって、『この人好きだ~!』って思いました。撮影で疲れていらっしゃるはずなのに、本当に心が広い方だなと。僕も見習っていきたいと感じました」

■黒木華の“食べながら話す演技”に感動

黒木の優しさにも感激したという。

「初めて現場入りした日は緊張していたんですけど、メイクをしている時に黒木さんが『お会いしたかったです』と話しかけてくれて、『隣座っちゃお! お話しましょうね、きょんさん』って。『人間力すごいんだけど!』と思い、こういう方たちが活躍されるんだなと思いました」

また、山住がファミチキを食べながら日沖誠(菅生新樹)と話すシーンで、食べながら話す黒木の演技に感動したと語る。

「食べながら演技するって僕の中で相当難しいのですが、黒木さんは食べたものをすぐ頬に入れてしゃべりやすくしていて、圧巻! 『うわ~すごい』って感動しました。テレビコントだと食べるシーンもあったりするので、そういうときに真似させてもらおうと思います」

■さまざまな感情の表現を勉強「コントにもプラスになるといいな」

今作は、『最愛』『MIU404』『アンナチュラル』など、多くのTBSの人気ドラマを世に送り出してきた新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督が手掛けているが、きょんは「本当にやりやすい環境を作ってくださっている」と2人にも感謝している。

「とても優しく丁寧に教えてくださって、演じた感情が違った時に『こうしてください』という命令口調ではなく、『今の感情もいいんですけど、こういうテンションでやってみてはどうでしょうか』という提案形式で言ってくれるので、緑山スタジオを『実家』と呼んでいるぐらい居心地がいいです」

塚原監督らの演技指導によって、さまざまな感情の表現を学べているそうで、コントにも生かしていきたいと考えている。

「監督から、人間のいろんな感情の表現を教えてもらっているので、表現力が増していたらうれしいなと。コントにもプラスになるといいなと思っています」

そして、今後の青沼について、「最初は野球部員のことを良く思っていませんでしたが、頑張っている姿を見て、生徒に対する感情が変わっていきます。ファミマのシーンだけで、表情だけで伝えているので、お見逃しなく!」と見どころをアピール。また、「『下剋上球児』ということで、エリアマネージャーになってファミマの本社に行くようにという裏テーマでやらせていただいています。下剋上するんだと(笑)」と話して笑いを誘った。