クランクアップ後に、榊原康政の墓に挨拶に行ったことも明かした。
「あらかじめ行く方も多いと思いますが、僕は怖くて行けなくて。終わったタイミングでちょうど群馬の舘林でお仕事する機会があり、これはと思ってご挨拶しに行きました」
歴史上の人物を演じる責任を大きく感じていたからこそ、撮影前は怖くて挨拶しに行けなかったという。
「実在した人物を演じることは簡単じゃないと思っていて、軽い感じで挨拶しに行ける感じではなく、怖いなと思ったんです。自信もなかったですし、不安な気持ちもいっぱいありました。自分が榊原康政を演じていいのでしょうかという気持ちもあったと思います。だけど終わったときには、『いい仕事できたな』『ありがとうございました』『お世話になりました』という気持ちもあってお墓に行けました」
12日放送の第43回「関ヶ原の戦い」は、榊原康政の登場シーンは少ないながら、あるセリフを「精一杯頑張りました」と笑顔で話す杉野。そして、「小平太は最終的にはとても愛情深い人になっていて、人としてすごくいい成長をする人だったなと思っています。最初の印象とは全然違う人になっていると思いますが、『初期にちぎれ具足を着ていた小平太が……』と思いながら見てくれたらうれいいなと思います」と語った。
■今後に期待感「より俳優業が楽しくなっていくのではないかと」
2017年に映画『キセキ-あの日のソビト-』で俳優デビューしてから6年、主演も任される俳優となり存在感を高めている杉野。『どうする家康』の最終日で、「この仕事好きだな」と感じたと話していたが、これからより俳優業が楽しくなっていくのではないかと期待感を抱いているという。
「特にここ数年は自分らしく前に出ていかないと意味がないと思い、自分らしさって何だろうというのをものすごく探している2、3年で、少しずつ『こういうことやっていきたいな』とか『自分ってこうかな』というのが見え始めている今なので、これからもっともっと楽しくなっていくかもしれないという気持ちでいます」
現場で少しずつ自分らしさを出せるようになっているようで、「最終日に楽しいなと思えたとか、そういうことの積み重ねが自分自身を形成していっている今なので、もっともっと楽しめて、もっともっと自分らしくいられるようになっていったら無敵になるなと。そういう自分が来るんじゃないかとワクワクしています」と語っていた。
1995年9月18日生まれ、千葉県出身。2015年、「第12回FINEBOYS専属モデルオーディション」でグランプリを獲得。2017年、映画『キセキ-あの日のソビト-』にて俳優デビュー。その後、数々のドラマ、映画に出演。近年の出演作は、ドラマ『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(21)、『妻、小学生になる。』(22)、『ユニコーンに乗って』(22)、『罠の戦争』(23)、『ばらかもん』(23)、映画『東京リベンジャーズ』シリーズ(21・23)、『やがて海へと届く』(22)、『バイオレンスアクション』(22)など。
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