• 国分太一

    (C)東海テレビ

作業の中で驚かされたのは、『ザ!鉄腕!DASH!!』などで培ってきた国分の手慣れ感だ。「電動の草刈り機とか、インパクトドライバーとか、グラインダーとか、我々は怖くて触れないですが、当たり前のように使えますからね。現場の職人さんたちも『やれるんだ』『やらせていいんだ』とびっくりしてました(笑)」(嶋崎P)。テレビ番組として画になる作業かどうかは関係なく、「ビス打ちみたいな地味だけど大事な作業も、どんどんやられるんです」(同)と、タレントではなく職人の1人として打ち込んでいた。

現場ではアイデアが次々に湧き出てくるそうで、「国分さんの感性が最大限反映されているのが、このツリーハウスの面白いところです」(澤田D)と解説。また、「今回のプロジェクトで、初手からは納得されない方だというのが分かりました。模型も、僕らが見ると『すごい!』ってなるんですけど、国分さんは『ここはこうするといいですよね』と、1つアイデアを感性で乗せていくんです」(嶋崎P)と、こだわりぶりは職人そのものだ。

国分は体調不良のため、完成披露となった10月29日の生放送を欠席したが、このツリーハウスでさらなる展開も構想している。

「本棚を置いて本を読めるようにしたいとか、カフェを作りたいとか、奥に森があるのでそこに拡張して子どもがもっと遊べるようにしたいとか、他の木とつなげて森を散策できるようにしたいとか、ツリーハウスの曲を作りたいとか、もっともっとやりたいことがいっぱいあるんです。ツリーハウスはどんどん作り直して変えていくというのも醍醐味だそうなので、今後もご紹介していきたいと思います」(嶋崎P)

  • 国分太一

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■“東海地方のフレンズ”たちのコラボは想定外

今回のプロジェクトには奥村さんのほかにも、ツリーハウス作りに必要な廃材や素材を提供したり、愛知県江南市出身のカメラマンがドローン撮影をしたり、愛知県瀬戸市の樹木医が木の健康状態を診たりと、様々な“東海地方のフレンズ”が参加しているが、「こくぶんフレンズ」のコーナーを立ち上げる際に、こうした展開は想定していなかったという。

「東海地方で誰もが知るような藤井聡太さんとか、イチローさんのような人でなくても、様々なジャンルで頑張っている人を国分さんが訪ねてスポットライトを当て、深掘りしていくという企画だったんですけど、いざ出会ってみると、そういう方たちは発信力や表現力がすごかったんです。むしろ皆さんから『こんなことができるんじゃないか』とか『国分さんがあの人のところに行ってみたほうがいいよ』と提案してくれて、コーナーが走り始めてから、皆さんでコラボレーションして何かものづくりをしたら面白いんじゃないか、と考えるようになりました」(嶋崎P)

そして今回のプロジェクトで、アイデアを持ちながら実際に行動に移せなかった人たちに、きっかけや新たな発見を提供するという役割も、番組として果すことができた。

「ツリーハウスのタープ(布状の屋根)に、織物が特産品である愛知県一宮市の生地を使わせていただいたのですが、提供していただいた方に完成した映像を見せたら、『僕らは生地を服としてしか見ないからサイズに限度があるけど、あれだけ大きなタープとして使ってくれると、こんなふうに見えるんだという発見がありました。ありがとうございます』と言ってくれたんです。自分たちの業界以外のところに目を向けるいいきっかけになったと喜んでくれて、こちらとしてもうれしかったですね」(澤田D)