――俳優を目指したきっかけについても伺いたいのですが、もともとはお父様と同じサッカー選手を目指していたのでしょうか。

僕の中で、サッカー選手やスポーツ選手に対してすごくリスペクトがあり、自分がサッカー選手になるというのは考えたことがないです。サッカーを始めたのも遅く中学生ぐらいで、それまでは野球をやっていましたし、スポーツは好きでやっていたという気持ちが強かったです。

  • 三浦りょう太

――俳優の道に進もうと決めたのはいつ頃ですか?

僕は大学に通って勉強していて、就活が始まる頃に、エンタメの道を勧められたんです。カラオケスナックが好きで通っていたお店で、「盛り上げて!」と言われてMCをすることがあったのですが、それを見ていた知り合いから「君はエンタメをやりなさい」と言われて、そのときに初めてエンタメの世界を意識しました。

――エンタメの世界を意識したときに、俳優になろうと。

とんねるずさんが大好きで、とんねるずさんみたいになりたいなと思いましたが、芸人さんみたいに面白いことが浮かぶわけでもなく、ミュージシャンみたいに音楽が降ってくることもなく、そのときに読んだ本に「俳優は努力でなれる」と書いてあって、それならいけるぞという軽い気持ちから入りました。

――俳優になろうと思って、今の事務所トップコートさんに入ることに?

スナックでのMCぶりを見てくださっていた方が、事務所の社長と知り合いで、オーディションがあるから受けてみたらと提案してくださったんです。そういうご縁からです。

  • 三浦りょう太

■作品を通して自分の魂を届けられる俳優業にやりがい

――2020年にトップコートさんと契約を結ばれましたが、その前年の2019年に『グランメゾン東京』で俳優デビューをされています。

契約の前に1年ぐらい研修期間があって、そのときに『グランメゾン東京』に出演させていただきました。事務所の先輩が出演していたので見学させてもらったときに、メモを取ったり前のめりに見学していたら、「コック役があるけどやってみる?」とお話をいただけて。アピールする大切さをそこで学びました。

――それ以降、いろいろなドラマや映画に出演されていますが、俳優のやりがいをどのように感じていますか?

今回の舞台で演出家の井上尊晶さんが、僕らは台本を通してエネルギーを発散できる仕事だし、そういうエネルギーを伝えていくことが大事だとおっしゃっていて、それがすごく自分の中で腑に落ちました。セリフを書いたり、自分の思いを言葉にする能力はないですが、自分のパッション・魂を、映像や舞台などで届けることが自分にできることなのかなと思います。そこにすごくやりがいを感じています。