社会現象とまで言われるほどヒットした『silent』。その予感は、生方氏が最初に書いてきたペラ1~2枚のプロット(=ストーリーの概要)を読んだときにあったという。
「紬が想に再会して話しかけたら応えてくれなくて、想がいきなり手話をやりだして、『何言ってるかわかんないだろ? お前うるさいんだよ』っていうのが、もう書いてあったんです。それを読んだ瞬間に、これは絶対すごいドラマになると思いました。天才です、生方美久は」
このトークイベントでは、来場客からの質問コーナーも。視聴者が様々な考察を行う中で、紬の誕生日である4月28日の誕生花が「サクラソウ」ということで佐倉想を着想したのか、という問いに対し、「生方美久さんはすごくいろんなことを考えて作っているので、“ニヤリとしてノーコメント”ということにしておきます(笑)」と明言を避けたが、「皆さんがいろんな考察をされていましたが、実はほとんど当たってはいないんですけど、“そういう見方もできるんだ”と思っていました」と感心していたそうだ。
■ディレクターズカット版は「全11話全部編集し直し」
今回のBD&DVDの本編は「ディレクターズカット版」と銘打ち、「カットしたシーンがいっぱいあるので、全11話全部編集し直してます。音楽も全部付け直してるので、正直本編より時間かかってます(笑)」とのこと。「最終回にフルで流した『Subtitle』はこれ以上ないというタイミングで入れたんですけど、もっといいタイミングが見つかったので、ずらしています」「シーンを丸ごと増やしてはいなくて、『ふーん』って言った後の間とか、返事の間とかも伸ばしているんです」と、細かな点までこだわり抜いている。
特典にも力を入れているといい、60ページにおよぶフォトブックは「CMチームの撮影監督や照明で作っていて画がものすごくきれいなので、現場の照明もきれいなんです。そこで撮ったスチールカメラも他のドラマよりはるかにきれいなので、そのクオリティの写真がたくさん入ってます」とアピール。
また、劇中に登場の“想の作文「言葉」”の全文がレプリカで封入されており、「この作文は生方さんが全文書いてくださっていて、すごく内容がいいので、ぜひ読んでいただきたいです」と力説した。
目黒からDVDの発売日(8月25日)に「発売おめでとう」と連絡が来たという村瀬P。「去年の10月ドラマで、終わって結構経つのに、今になってもTwitter(X)を40万人以上がまだフォローしてくださってるし、すごく愛されている実感がキャスト・スタッフにあるんです。だから、このDVDがまた皆さんの家に置かれて、愛されて、大事にしてくれるというのは本当に幸せなことだし、うれしいですね…という話を目黒さんとしました」と明かした。