――本の中で中田さんが福田さんについて、「あなたの言っていることはおかしいと」と意見を押し返してきたことが面白かったとコメントされていましたが、昔から中田さんに意見を言えていたのでしょうか。

付き合って1カ月ぐらいのときに夫が突然、「別れよう」と言ってきて、そのときに私が「別れると結論づけるの早くない?」と反論したのが彼の中でびっくりしたみたいで。それまでお付き合いしてきた人で自分に意見してくる人はいなかったみたいで、私の反論が面白いというかショックだったと話していました。

――そのとき福田さんの意見に中田さんも納得し、交際継続ということに?

そうですね。別れようと言ったのもすごく些細なことで、「君は僕の家に来ているのに、部屋の掃除をしてくれないし、ゴミ箱のゴミも捨ててくれない」と言われたんです。それに対し、私は「付き合って1カ月ぐらいの人の家の掃除を勝手にしないし、勝手にゴミを捨てたりなんかするわけないでしょ」と返し、「掃除してほしいならやるし、これからの私を見てほしい」と言ったら、「わかりました」と。

――福田さん的に、そのとき別れようとは思わなかったですか?

それも頭をよぎりましたが、付き合っている中で極端な人だなと思っていましたし、内容的にもそれで別れるというのは納得できなかったので反論しました。

――初めて中田さんに意見を言える女性だったということですが、おかしいことをおかしいと言ってくれる人がそばにいるのは大事なことですよね。

そうですね。私の意見は聞いてくれることが多いです。全く私の意見を聞かないで彼が勝手に行動したことが今までに2つあって、1つは「PERFECT HUMAN」を作っていたときで、もう1つは、松本(人志)さんへの提言です。「PERFECT HUMAN」は、「nakata」と言っている曲を妻に聴かせるのは恥ずかしいと思ってこっそり作っていたみたいで。彼の中で迷わず、これだ! という信念があるときは私に相談しないです。

――今年5月にYouTubeで公開された「松本人志氏への提言」動画は大きな注目を集め、いろいろな意見が飛び交いましたが、中田さんとその件についてお話されましたか?

彼の中で煮詰まっていた思いがあったのかなと思っていて、それが言えたんだねという気持ちになりました。私も世間と同じタイミングで動画を見たのでびっくりしましたが、気持ちは伝わってよかったねと。藤森さんもそれを受け入れて動画を出してくれて、コンビで一緒に活動するという結論に至ってよかったなと思っています。

――「これはおかしい」と中田さんに意見し、それを受け入れて変わってくれたことがありましたら教えてください。

夫の中で芸人は24時間365日いつでも働けますという状態でいなければいけないと思っていたみたいで、長女が生まれてからもそうだったのですが、私が「休みを取って家族と過ごす時間を作ってほしい」と言ったら、吉本に交渉して週に1回休みを作ってくれました。彼のポリシーを変えてまで家族に寄り添ってくれたという姿勢がすごく信頼できるなと。

――お互いに意見を言い合える夫婦ということですが、喧嘩はしますか?

どっちかが怒るというのはあります。夫は感情的になるので言葉でボコボコに殴られているような気持ちになりますが、そういうときは無でいることが一番だと思っていて、落ち着いてから「それはどうなのかな?」と意見するようにしています。

――感情的に怒ってきても、とりあえず受け止めてあげるんですね。

思っていることを全部感情に出してしまう人で、そこが弱点というか、改善してほしいと思うところでもありますが、逆に思っていることを全部言ってくれるからこの人は嘘がつけないし、信用できるなと思う部分でもあります。

――福田さんも怒ることはありますか?

私は冷静に怒るから怖いっていわれます(笑)。でも、お互いに本音を言える関係だから信頼があって、海外移住しようと言われたときも受け止められたのだと思います。良くも悪くも、お互い本音で話せているということが、いざというときに力になるのかなと。

――夫婦円満の秘訣は、「本音で話すこと」ですね。

そうですね。そうするとお互いの悩みも見えてくるので、コミュニケーションは大事だと思います。