声優には、話題作で主役を務める小野賢章、雨宮天、小林裕介、戸谷菊之介といった第一線のプロが出演しているが、この4人だけでは到底人手が足りず、予算対策も含め、フジテレビのアナウンサー陣が参加。「同期の安宅晃樹アナは声がきれいだし、宮澤智アナは別の特番のナレーションを聞いていつか一緒に仕事をしたいと思っていました。田淵裕章アナは、ボイスサンプルを聞いて『ハマる!』と思い、今回お願いしました」と、起用に応えてくれた。
今回の企画に対する、アニメーターや制作会社の反応を聞くと、「皆さんは、基本的にリアルな話を題材としないので、事実に基づいたアニメ作りに興味を持って楽しんでやってくれました。僕たちからも絵を1枚1枚、『ここにこういう描写を』など、かなりディテールにこだわって発注させてもらいましたが、逆にアニメーターさん側がさらにディテールを載せてくれることも。面白がってちょっとした遊びを入れてくれることで、良いシナジーができた感じはありました」とのこと。
一方の声優たちは、「『1つの作品でこんなに多くの役をやることはないよ』と面白がってくださいました。アニメを本職としてない未経験の僕が第一線で活躍する声優さんたちと向き合って演出させてもらうなんて、すごく失礼なんじゃないかと不安だったのですが、役柄が多いことも含め本当に楽しんでやってくださって。こちらのイメージをどんどん超えてくるので、改めて『すげーな!』と感激しました」といい、「収録現場も和気あいあいと笑いがあふれる感じで、ありがたいことに僕自身も作品に自信が持てた瞬間でした」と、充実感を持って仕事ができたようだ。
■オープニングアニメはテーマ曲もオリジナル
オープニングもオリジナルのアニメで、「風が吹けば桶屋が儲かる」を説明する映像を制作。ここは、アニメのオープニング風にしようと曲を探したが、このテーマにマッチする曲が見つからなかった。
そこで、若い層に見てもらいたいという思いから、YouTuber・ずま(虹色侍)に、オリジナルのテーマ曲の制作を依頼。オープニングの放送尺は30秒だが、「本人が面白がってくれて、最終的には1曲フルで完成させてくれました」といい、この楽曲「パラレル」が各種サイトで配信されている。
スタジオ背景もアニメとの親和性を考えてイラストにし、テロップもすべて手書き風にそろえ、一部は本当の手書きになっているという。
こうして手間ひまをかけて制作した今回の番組の見どころを聞くと、「1時間を通して見ると情報量がたくさん詰まった番組なのですが、アニメ化したことによって情報でおなかいっぱいにならない、気づいたら雑学を知れている番組になっていると思います。アニメ好きも雑学好きも出演者と一緒に見ている気持ちで楽しんでいただければと思います」と呼びかけた。