若手から中堅への過渡期にいる3人。テレビをめぐる環境が目まぐるしく変化する中で、どのようなディレクターを目指しているのか、最後に聞いてみた。

「僕はスポーツ志望で入社して、なぜかバラエティ配属になったので、最初はみんなに『なんでバラエティ志望じゃないやつが来たの?』みたいな顔をされる時期もあったのですが、実際に働くと、もうバラエティがめっちゃ面白くて!」と、すっかりハマった間島Dは「今回の南原さんや、『ジャンクSPORTS』で浜田(雅功)さんとずっとお仕事させてもらったり、素晴らしいタレントさんがいっぱいいるの中で、そこに頼らず、自分が面白いものをちゃんと作った上で、南原さんみたいな素敵な人が乗っかって、さらに面白さが広がっていく、ということができたらいいなと思います」と抱負を語る。

千葉Dは「僕らが入社したときは『フジテレビはなぜ凋落したのか』なんて本が出て、『いいとも』『スマスマ』『みなさん』『めちゃイケ』と最強の番組が終わっていくのを見てきた世代なんです。だからこそ『99人の壁』がやれたと思っていて、それがチャンスだと思っているので、5年、10年と経ったときに、やっぱりフジテレビが首位になりたいというのがあります」と先を見据えた。

そして片岡Dは「今回の特番もそうですし、若手にチャンスが回ってきて、港(浩一)さんが社長になって、会社も応援してくれる雰囲気がすごくあります。今までだと(スタッフの)班が分かれていて、“ここの人たちがこの人と番組を作る”みたいな形が多かったんですけど、タレントさんも新しい人たちと一緒にやりたい、若手を試してもいいかなと思ってくださっている実感があるので、自分にしかできないものでヒットと言えるものを作っていきたいです」と意気込む。

また、バラエティの制作現場では女性スタッフが増えているといい、「入社当時と比べて、今は若くてかわいいADが本当に増えました。さらには女性が企画担当部長になったこともあり、より一層女性をサポートし、活躍しやすい体制になったと感じています。それこそ私は子育てしながらディレクターをやりたいというわがままを聞いてもらっているので、ありがたいです」と、環境の変化を明かしてくれた。

●千葉悠矢
1993年生まれ、神奈川県出身。早稲田大学卒業後、16年にフジテレビジョン入社。以来、『超ハマる!爆笑キャラパレード』『FUJIYAMA FIGHT CLUB』『RIZIN』『久保みねヒャダこじらせナイト』『ネタパレ』でADを担当。17年に『白昼夢』でディレクターデビューし、同年に社内のプレゼン大会で優勝して番組化された『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』を企画・演出。現在は『千鳥の鬼レンチャン』で演出、『新しいカギ』でディレクターを務める。

●間島陸
1991年生まれ、神奈川県出身。早稲田大学卒業後、16年にフジテレビジョン入社。以来、『フルタチさん』『さまぁ~ずの神ギ問』『ジャンクSPORTS』でADを担当。18年に『ジャンクSPORTS』でディレクターデビューし、現在は『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』でディレクターを務める。

●片岡新己留
1994年生まれ、愛媛県出身。早稲田大学卒業後、16年にフジテレビジョン入社。以来、『ネプリーグ』『梅沢富美男のズバッと聞きます!』『AI-TV』でADを担当。育休復帰後は『THE MANZAI』や『ENGEIグランドスラム』でプロデューサーを務め、22年に『リッチマンDATE』でディレクターデビューした。