Intel GPU(Photo09)
Intel Arcの発表そのものは2021年のArchitecture Dayであり、最初の製品がAlchemistというコード名であること、更にBattlemage/Celestial/Druidと4世代が用意されていること、そして最初の製品が2022年第1四半期にリリース予定であることが発表された(Photo10)。当初は2022年第1四半期に出荷予定だった筈で、2022年1月のCESにおける発表ではまずMobile向けに出荷が開始される予定だったが、こちらにある様に第3四半期まで遅延する事になった。Desktop向けは更に遅れており、エントリ向けのA380が2022年9月と言いつつ実質10月に、そしてその10月にはやっとA750/A770の評価も行う事が出来た。とりあえず評価記事の結論は、「A770はGeForce RTX 3060を上回り、A750も良い勝負をする場合もある」ということで、一応メインストリーム向けとしては十分な性能があることは実証した格好である。もっともハイエンドのA770でも何とかメインストリーム向け、ということなのでまだまだ性能を上げる余地は大きいというか、このままだとNVIDIA/AMDと互角に戦ってゆくには厳しいところである。あと、評価記事では割と順調だったようだが、聞く話ではドライバの品質はまだ問題が残っている様で、このあたりはもう少し頑張る必要がありそうに見える。
そんなIntelのGPUであるが、第一世代であるAlchemistのうち、現時点でもまだA580の発売日が明らかにされていない。なので最初はA580の出荷であろう。これに続くのはBattlemageであるが、Intel自身がこれについて一切語っていないためもあり、色々不明なままである。製造プロセスはAlchemistがTSMCのN6なので、順当に考えればBattlemageはN5ないしN5Pになる。勿論Intel 4とかになる可能性もゼロでは無いが、非常に低いと思われる。ちゃんと製造が出来ればIntel 4/3に生産能力過剰が生まれる可能性はあるが、Process及びCPUの所で述べた様に、今のところIntel 4はそれどころではない模様である。Samsungという可能性もかなり低く、消去手法的にTSMC N5あたりが一番ありそうな感じではある。こちらは2023年中に出てくると思われるのだが、それ以上の事は不明である。