消費電力はRTX 3080と同等に
次はシステム全体の消費電力をチェックする。OS起動10分後をアイドル時、3DMark-Time Spy実行時の最大値とサイバーパンク2077実行時の最大値を測定した。電力計にはラトックシステムの「REX-BTWATTCH1」を使用している。
仕様上のカード電力が同じなので当たり前ではあるが、RTX 4080とRTX 3080はほぼ同じ消費電力となった。DLSS 3対応のタイトルでは2倍以上のフレームレートを出すこともあり、Ada Lovelaceアーキテクチャのワットパフォーマンスの高さが非常によく分かる結果と言える。TSMC 4Nプロセス製造はダテではないということだろう。
最後に温度とクロック、カード単体の消費電力推移をチェックしよう。サイバーパンク2077を10分間プレイした際の温度と動作クロックの推移を「HWiNFO Pro」で測定している。GPU温度は「GPU Temperature」、クロックは「GPU Clock」、電力は「GPU Power」の値だ。バラック状態で動作させている。比較用にRTX 4090の測定結果も含めた。
ブーストクロックは2730MHz前後で動作。仕様上のブーストクロック2510MHzなので、ゲーム中はそれよりもけっこう高いクロックで動作していた。温度は最大65.3度とハイエンドGPUとしては十分冷えている。3スロット厚の巨大クーラーは効果的に動いているようだ。カード単体の消費電力は296W前後で推移、RTX 4090に比べて100W以上も下がっており、扱いやすくなっているのが分かる。
と、ここまでがGeForce RTX 4080 Founders Editionのテスト結果だ。4K&高画質で快適にプレイできる性能を持ちつつ、RTX 4090に比べて消費電力を大きく下げ、RTX 3080と同等にしたのは文句なしに素晴らしい。12VHPWRの補助電源を8ピンに変換した場合、RTX 4090は4系統接続が求められたが、RTX 4080なら3系統で済むと電源のハードルも下がった。20万円を超える価格はさすがに高いと言わざるを得ないが、4Kゲーミングを楽しみたいゲーマーにとって非常に魅力的なカードに仕上がっているのは間違いない。