――話題騒然の配信ドラマ『仮面ライダーBLACK SUN』の変身ベルト「COMPLETE SELECTION MODIFICATION 変身ベルト 世紀王サンドライバー」について教えてください。

現在テレビで放送中の仮面ライダーシリーズとは違う流れで、完全に大人をターゲットにしている作品を作るにあたり、企画の立ち上がりから「作品の世界観にマッチしたハイターゲット向け商品」の提案をしました。連動アイテムを組み合わせることのない「変身ベルト」一個で完結している商品ですから、このベルトそのものに新たなギミックを施したいと考えたとき、変身ポーズに反応して「自動変形」を行う商品のアイデアが固まり、企画開発が始まりました。2019年に開催されたCSMのイベントで、「未来の変身ベルト」というコンセプトモデルを発表しましたが、あれが着想元になっています。パーツが「開いた」状態から、中央に向かって「閉じて」いくというギミックは、『仮面ライダーBLACK SUN』でコンセプトビジュアルを担当された樋口真嗣さんのアイデアです。エネルギーが中央に収束するイメージが、自動変形というギミックによって表現されています。発光についても、これまでの変身ベルトには見られなかった、表面の大部分が光るというインパクト抜群のビジュアルになっています。

――あのイベントから繋がって形になったというのは感慨深いですね。そして今回、仮面ライダーの変身ベルトをはじめ、さまざまなIPのなりきりアイテムが集合する展示イベント「NARIKIRI WORLD(なりきりワールド)」が開催されます。本イベントでの「仮面ライダー」コーナーの見どころはどこでしょう。

仮面ライダーのブースは「CSM 変身ベルト 世紀王サンドライバー」の展示がメインで、ブースでは変身ベルト史上初の「自動変形」ギミックを間近でご覧いただけます。歴代CSMシリーズも展示され、変身ベルトおよび「なりきり玩具」の今をご覧いただけるようなイベントになっています。「フィギュア」が子どもも大人も楽しめるホビーブランドとして認知されているように、「なりきり玩具」も子どもだけでなく、大人の満足度に楽しめるホビーである、ということが当たり前になっていくこと……そんな願いが、今回の催しに込められております。

――変身ベルト、変身アイテム、特殊武器といった「なりきり玩具」の魅力とは、どんなところにあると思われますか。

テレビ画面の向こう側にいるヒーローやヒロインと、それを見ている自分とを「繋げてくれる」媒介、フィクションエンタメをより身近に感じさせてくれる存在というのが「なりきり玩具」の一番の魅力なのではないかと思っています。現実と異なる世界で輝く存在を、私たちは虚構とわかっていながら、真剣に生み出し、真剣に受け止め、楽しみます。それは決して茶番でも不思議でもなく、今の世界では当たり前なことで、中には生きがいになっている人もいます。私たちの人生をより豊かに彩る存在として、我々の送り出すおもちゃがそんなフィクションエンタメをより楽しめる物にできればと願っています。

「CSM 変身ベルト 世紀王サンドライバー」は2022年10月28日(金)12:00より予約受付開始予定。

(C)石森プロ・東映 (C)「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT