Xperiaやヘッドホン/イヤホンに活きる“埋め込まれた詩的表現”
coded poetry(埋め込まれた詩的表現)というテーマでは、デジタル疲れの反動として、安らぎ、柔らかさ、ゆらぎ、優しさなどを表現。「デジタルでいちから作り上げた不自然に完璧なもの」(詫摩氏)というBiophiliaや、バーチャル世界の表現にチャレンジしたUtopiaなど、ユニークなオブジェが並んでいます。
なかでも水色とピンクのグラデーションが美しいオブジェは、後にスマートフォン、ヘッドセット、Bluetoothスピーカー製品などのコンセプトカラーになったとのこと。同じ製品を愛用していた人には感慨深いものがあるでしょう。
バーチャルとリアルを行き来する“共鳴するエナジー”
コロナ禍になり、人々はバーチャルのなかで出会い、活動するようになりました。コロナ禍が収まりつつある現在は、ふたたびリアルの世界に回帰する兆しも見えています。そこでバーチャルの世界にあったものをリアルの世界に持ってこようという動きが出てきました。energetic resonance(共鳴するエナジー)のオブジェは、形、輝度にご注目。
バーチャル空間でモノの色が変わる様子をリアルで表現した「Diverse」は、さまざまな角度から眺めたり、光を当てたりして鑑賞したい造形です。
ほかのカラフルなオブジェとは趣を異にする、真っ黒なオブジェ「Electrify」は、内に秘めているパワーを表現したものだそう。光を当てたときに虹色が光る仕掛けで、詫摩氏も「カメラのフラッシュを当てて撮影してみてください」と説明していました。
LinkBudsのデザインのルーツも。トークセッション開催
ちなみに会場には、先のmanufacturing fascinationのカテゴリにあったLocalに通じる話として、環境に配慮した素材を使った2つの完全ワイヤレスイヤホンも展示されていました。「WF-1000XM4」(2021年6月発売)と「LinkBuds(WF-L900)」(2022年2月発売)です。WF-1000XM4のパッケージ素材については、竹、サトウキビの殻、古紙を使ってグレーを基調にした風合いの「オリジナルブレンドマテリアル」をつくったのだそう。こうしてデザインのルーツを知ることができると、より愛着が沸きますね。
なお、10月26日の15時から16時まで、リアルとオンラインのハイブリッド形式で、『ソニーが考えるCMFの魅力とは(仮)』をテーマにしたトークセッションが開催される予定です。リアルの会場はMaterial ConneXion Tokyo マテリアルライブラリー、オンラインの場合はMicrosoft Teamsから視聴できます。参加費は無料ですが申し込みが必要です(リアル会場は満席につき、申し込み受付終了)。興味を持たれた方は、この機会に参加してみてはいかがでしょうか。