有村とは初共演、中村とは日本テレビ系ドラマ『美食探偵』(2020)以来、2度目の共演となるが、「全部刺激になっています」と語る。
「例えば、台本プラスαで有村さんが出す色だったり、中村さんが出す色だったり、そういうものが化学反応で起きて、会話のテンポ感や面白いところも含め、すごく広がっているような気がしていて、すごいなと。どのシーンも刺激を受けます」
具体的に刺激を受けた演技やシーンも教えてくれた。
有村については「普通にしゃべっているだけで石子先輩が目の前にいるような感覚になりますし、セリフもそうですが、セリフがないときにすごくハッとさせられます。今こういうことで石子さん悩んでいるんだな、苦しんでいるんだなというのが肌に直接バッと来るような感覚になります」とリスペクト。
中村については「依頼人が相談しに来たときにバシッと決めるところでギャグを入れたり、緩急のすごさを感じます。『僕、告白しました』と伝えるシーンでは、『うん』という一言が毎テイク違って、普通に『うん』と言ったり、ふっと笑って『うん』と言ったり、その一言だけでめちゃくちゃいろんな表現をされる。正解を求めがちですが、固めずにいろいろやられているので、種類の多さ、アプローチの多さはすごく学びになります」と語った。
そんな2人との共演で赤楚の演技も現場でどんどん変わっているそうで、「変わりっぱなしです。持っていったものだけでは成立できないというか、こうやってみようと思って現場に入ってみたら違うということもあるので、あまり固めずにいきたいと思っています」と話した。
1話で大庭は依頼人として潮法律事務所を訪れ、石羽コンビに助けられたが、赤楚自身も有村と中村にとても助けられているという。
「気持ちの整理的な部分でたまに相談に乗ってもらっているのですが、有村さんも中村さんも一緒に考えて、『こうしたらいいんじゃない?』と教えてくださる。『こっちの感情じゃない?』とアドバイスもらったほうで演じると、言いづらかった言葉がスッと言えたり、『こうやったら面白いんじゃない?』と提案してくださったようにやったら面白くなったり、2人とも主観と客観がすごいなと思います。そのヒントがなかったらずっとモヤモヤしていたなと思うところもあるので、救われています」
石子の父で潮法律事務所の所長・潮綿郎役のさだまさし、「そば処 塩崎」で働いている塩崎啓介役のおいでやす小田からも刺激を受けているそうで、「2人ともめちゃくちゃユニークで、台本に書いてある言葉が自分の中から出てきたような、言葉一つ一つリアリティがあって勉強になります」と語った。