■特に印象に残っているコンテンツ
――前編でも中島さんのマス掴みでのお話をお伺いしましたが、『JUMP in smash.』1st seasonで特に印象に残っているコンテンツを教えてください。
この1年半かなり近い距離で、本気でコンテンツを作ってきて僕もれっきとしたJUMPファンになってしまったこともあり(笑)、その1つひとつの作品に愛が詰まっていて甲乙つけ難いのですが、「COLLABORATION」シリーズで有岡さんと知念さんが楽曲制作に取り組んだ「MUSIC PRODUCTION」です。あのエピソードで生まれた「ASAP!」が、2021年11月にリリースされたJUMPのシングル「Sing-along」にカップリング楽曲として収録されたのはすごくうれしかったです。
――企画で誕生した楽曲がシングルに収録されるまでになるってすごいことですよね。
本当にいい曲で僕もよくカラオケで歌っています(笑)。歌詞制作を宿題として渡して、苦戦しながら書いて来てくれるところを1から見ていたのですごく思い出深いです。あとJUMPとの初めての仕事になった「はさまれ! JUMP」と「バーティカルMV」にも特別な思いがあります。制作側が思い描く理想のイメージを容易く超えてくるJUMPのクリエイティブへの真剣な姿勢、プロ根性に感動した一番最初の記憶になっています。
■一緒にHey! Say! JUMPを広める活動ができれば
――コンテンツをリリースした後のお話もお伺いしたいのですが、視聴回数など、どんな数字をコンテンツの評価として考えているのでしょうか。
配信コンテンツに対して、SNSの反応は当然ですが、smash.のサブスクユーザーに登録してくれた方の数やそのユーザーの継続率、また1つひとつのエピソードを新規ユーザーと既存ユーザーがそれぞれどれくらい視聴したのかなどをウォッチしています。『smash.』としてはユーザーを飽きさせないように、いかに継続してファンでいてもらえるかを重要視しています。
――サブスク会員として視聴しているファンの方がさらに『JUMP in smash.』を応援するとしたら、どんなことができますか。
『JUMP in smash.』をまだ見ていない方、1st seasonが終わって離れていってしまったファンの方に改めて広めていただき、一緒にJUMPの“布教活動”ができればうれしいですね。なかなかサブスク550円でとっつきにくいというお声もよく分かるのですが、550円払って損のないものを作ろうと日々邁進しておりますのでぜひ広げてもらいたいです!
■目指すのは「推し活プラットフォーム」
――『smash.』全体としては、ほかにもBTSさんなどのK-POPアーティストや乃木坂46さんなどの女性アイドルグループなど幅広いアーティストのコンテンツを配信されていますが、その意図を教えてください。
『smash.』は「テレビや映画などの偶像メディアに憧れる方の“ホップ・ステップ”になりうる新たなスマホの偶像メディア」を目指して立ち上げました。まずはブランディングを確立するために、トップアーティストやトップクリエイター、また『MUSIC BLOOD』(日本テレビ系)のような番組と連携して、あらゆる可能性を試してきたという経緯です。弊社には「努力がフェアに報われる社会を創る」というビジョンがあるのですが、トップアーティストやクリエイターを目指す方々が、『SHOWROOM』でファンを作り、『smash.』でチャンスを掴み、世に羽ばたいていくというサイクルが作れればと思っています。
――今後の展望を教えてください。
引き続きトップアーティストの方々と『smash.』を盛り上げつつ、今後は「推し活プラットフォーム」と呼べるメディアでありたいと考えています。夢を叶えるために頑張っている活動者の方、これから芸能界を目指す方を応援するとともに、ユーザーにとっても、応援したい人を見つけて、ストレスなく応援できる場にしていきたい。推し活を楽しめる場としてのあらゆる可能性を追求し、推し活を通じて人生を豊かにしようとするユーザーのライフスタイルを、さらに魅力的なものに昇華させるためのサービスへ成長させていければと思っています。近いうちにまた色々な発表を予定していますので、今後の『smash.』の展開も楽しみにしていてください。
■「PICK機能」も推し活のひとつ
――『JUMP in smash.』の制作過程でファンの声をかなりリサーチされていると仰っていましたが、そこから「推し活」への理解も深まったのではないでしょうか。
『smash.』にはお気に入りのシーンを切り取ってSNSでシェアできる「PICK機能」があるのですが、立ち上げから今までで約1,600万回以上PICKされているんです。ファンの方がPICKしているのは、メンバーの顔がドーンと大きく映っている箇所もですが、ファン同士だからこそ魅力を共有したくなるような後ろ姿や横顔、たとえば「後ろで優しそうに見守っている有岡くん」といった独自の視点によるシーンも多くて、僕たちも「ファンの方はここを切り取ってシェアしたいんだ」と教えてもらっています。PICK機能を使ってシェアすることが、推しの布教=推し活を楽しむ、ということにもなっていると思うんですよね。『JUMP in smash.』ではこれからも「メンバーが楽しい=ファンが見たい」という大前提のもと、5分から10分くらいの短い時間で見やすい、でも濃いというコンテンツを制作していくので、ちょっとしたお仕事の休憩時間や寝る前の時間、お風呂で視聴しながら、「PICK機能」を使った推し活も楽しんでもらえるとうれしいです。
1982年生まれ、山口県出身。2020年に新規事業であったsmash.立ち上げメンバーとしてSHOWROOMに入社。smashのコンテンツ企画、制作を行う営業グループの統括マネージャー。『JUMP in smash.』をはじめ、様々なアーティストや声優コンテンツから『暗黒家族ワラビさん』などのアニメ、『箱の中』『夢の雫と星の花』『Hitch×Hook』などのドラマまで幅広く手がける。