これまで放送222回、2,000対戦以上が繰り広げられた中で、池田Pが選ぶ歴代最高回答を聞いてみると、「中条きよしさんの『うそ』のイントロに歌詞を当てるお題で、笑い飯の西田さんが“♪路地裏で飲んで潰れ 倒れたまんま小便漏らす 溜まってゆくその小便に 月が映る~”と歌ったんですけど、面白いし、情緒もあって、スタジオもめちゃくちゃウケましたね。ジュニアさんの机ドンドンもすごくて、あれは今でも一番記憶に残る名曲です」とのこと。
通算254勝37敗、57回の優勝を誇る絶対王者の西田は、『座王』によってその才能をさらに開花させた1人だ。
「M-1チャンピオンですし、もちろんめちゃくちゃ面白い方だと思ってたんですけど、ここまで強いというのは想像していなかったですね。大喜利力はもちろん、モノボケもそうですし、ギャグも“秦の始皇帝”をはじめ、決してギャガーでもものまね師でもないのに、『座王』で次々と新ネタを生み出されていくんです。それから、『IPPONグランプリ』で優勝されたり、『水曜日のダウンタウン』(TBS)で『ラヴィット!』の生放送中にあのちゃんに言わせた“ほぐした赤LARK”ってすごい回答をされたり、今、大喜利番組のオファーがめちゃくちゃ多いらしいんですが、この前の収録中、ジュニアさんに『もう大喜利の仕事、しんどいです』とおっしゃっていました(笑)」
また、ベジータ芸人・R藤本の活躍も見逃せない。
「元々持ってらっしゃる大喜利が強いという潜在能力とドラゴンボールネタが絶妙にマッチして、『こんなに面白い人だったんだ』というのは番組として大発見でした。初めて出てもらったときに、『タイガー&ドラゴン』の“♪俺の話を聞け~”を、“俺の右手で死ねー!!”とファイナルフラッシュのポーズでやって爆笑を取って、もう鮮烈でしたね。それと、『巨人の星』の星一徹みたいに、ちゃぶ台をひっくり返してひと言ボケる『ちゃぶ台』という対決があったんですけど、それに当たったベジータが『磯野家なんて、来るんじゃなかったぜ!!』と言ってひっくり返して、もうスタジオがめちゃくちゃウケすぎて(笑)。ジュニアさんとも話して、あれ以上の答えはもう出ないんじゃないかということで、1回限りのお題になりました」
■スター発掘へ「生の舞台」で情報収集
ほかにも、ロングコートダディの堂前透、セルライトスパの大須賀健剛、カベポスターの永見大吾など、次々に才能を発揮する若手芸人が登場。今や多くの芸人たちが出演したい憧れのステージとなっており、事務所からの売り込みもあるそうだが、さらなる『座王』スターの発掘に余念がない。
「番組が始まってから、劇場に足を運ぶ頻度がめちゃくちゃ増えました。NGK(なんばグランド花月)とか、よしもと漫才劇場とか、多いときは毎週、少なくても月2回は観に行っています。やっぱりテレビは編集が入るので、生の舞台を見るというのが一番いいと思うんです。漫才やコントのネタの他に、企画コーナーがあるんですけど、そこでの感じを見て、“『座王』でこういうふうに展開したら面白そうだな”とか考えながら見ています」と、情報収集を行っている。
そこでの感触からオファーしたのは、「最近では、ヘンダーソンさんですね。漫才も面白いですし、中村フーさんのイジられ方が『座王』でも面白くなりそうだなと思って出ていただいたら、初出場で優勝されて。お母さんが北新地でラウンジをされているそうなんですが、中村さんがスーパーマラドーナの武智さんとそこに飲みに行って、パッと見たら、武智さんとお母さんがディープキスしてたっていうトークでド~ンと笑い取って、そのままの勢いで優勝されました」と、見事に結果を残した。