■徹底的なリサーチで気づいたファンのニーズ

――「壁になりたい」とは。

「はさまれJUMP」で叶えられる「自分を中心にメンバーが会話してくれる」というニーズとはまた違って、JUMPがわちゃわちゃしているのを、ただ壁になって眺めていたいという層ですね。「あなたがそこにいるコンテンツ」と、「あなたが第三者になるコンテンツ」この2つの視点が大きな軸となっています。

実は「壁になりたい」というニーズは、配信を始めてから知った意外な意見でした。当初は『smash.』 の特性である縦型を活かし、主に「画面いっぱいにメンバーが映し出されて、自分に語りかけてくれる」といったコンテンツが求められていると思っていたので、ファンの方の声をリサーチする中で縦型画角にギュッと集まるメンバーだったりを「ただただ壁でいたい」「ただただ母性を持って見守っていたい」という見方を知れたのは大きな発見でした。

■新コンテンツ「JUMPの休日」誕生のきっかけ

――「JUMP HOUSE」には“あなた”がいましたが、「JUMP CAMP」や「NEW YEAR PARTY FOR JUMP」は第三者視点のコンテンツになっていました。その変化にもファンの方の声が活かされているんですね。7月からスタートした「JUMPの休日」も壁になりたいというニーズに応えられるコンテンツになっていると思いますが、企画誕生のきっかけを教えてください。

ドラマやバラエティ、映画や舞台、アルバム、ツアーも決まってめちゃくちゃ忙しいメンバーに、『smash.』の仕事だけど休日のように楽しんでもらいたいという思いで企画しました。「JUMP CAMP」でグループ14周年を記念して打ち上げたサプライズの花火もそうだったのですが、とにかくメンバーの楽しむ姿を収めたいという思いがあって。「メンバーが楽しい=ファンが見たい」という大前提がこれまで『JUMP in smash.』を作ってきた僕の結論なんです。

――「JUMP CAMP」での花火は、花火大会じゃない一企画であんなに盛大な花火を上げることができるんだと驚きました。

マネージャーさんと打ち合わせしている中で、マネージャーさんも「いつも頑張っているメンバーを労えるようなことをやりたい」と考えていて、その思いが一致したんです。コロナ禍で花火師さんにとっても久しぶりの仕事だったので、張り切ってあんなに上げちゃった、という(笑)。

――『smash.』、マネージャーさん、花火師さん、いろんな方の思いが重なってあの盛大な花火が生まれたんですね。「JUMPの休日」のテーマは“行きたいところでやりたいことをやる”とのことですが、行きたい場所ややりたいことはどのように決まっていきましたか。

行きたいところ、やりたいこと、最近ハマっていること、メンバーに紹介したい場所やものをメンバー本人にヒアリングしました。その中からタイミングが合いそうなものを採用しています。