ロジクールは、ワイヤレスキーボード新モデル「MX MECHANICAL」シリーズを6月30日に発売した。同社のフラッグシップモデルとなるMXシリーズのキーボードとして初めてメカニカルスイッチを採用し、非常に心地よく、軽快なタイピングが行える点が特徴となっている。
今回は、このMX MECHANICALシリーズのうち、テンキーレスの「MX MECHANICAL MINI」をレビューする。
非常にコンパクトなボディが特徴
これまでロジクールでは、メカニカルスイッチを採用したキーボードをゲーミング向け製品のみで展開していた。ただ近年は、メカニカルキーボードの快適な打鍵感や、確実にタイピングできる利便性などから、ビジネスシーンでもメカニカルキーボードを利用する人が増えているという。
特にそれは日本で顕著とのことで、日本のユーザーからMXシリーズでもメカニカルスイッチを採用する製品を開発してほしいとの声が多く寄せられていたそうだ。それを受けてロジクールが本社に強く働きかけたところ、MX MECHANICALシリーズの開発に繋がったのだという。
そういった経緯で登場したMX MECHANICALシリーズ。フルキータイプの「MX MECHANICAL」と、テンキーレスの「MX MECHANICAL MINI」の2モデルをラインナップしている。 MX MECHANICAL MINIのサイズは、W313×D26×H132mm。テンキーレス仕様に加えて、キー外周の余白も非常に少なく、サイズはかなりコンパクトな印象だ。
それに対し重量は、電池込みで612gと、なかなかの重さとなっている。実際に手に持ってみても、サイズ以上に重く感じる。ただ、この重量があることによって、デスクに置いても非常に安定して設置でき、多少強めにタイピングしてもキーボード自体が動いてしまうことがない。
また、キー直下にアルミニウム製のパネルを装着することでキーボードの剛性が高められている。樹脂製ボディのキーボードのように、キーを強く押しても本体がたわむといったことがほとんどなく、実際に手でボディを強くひねっても全くびくともしない。これも、軽快かつ安定したタイピングに大きく寄与しているだろう。
白色バックライト付き、派手なカラーリングはなし
バックライトは、MXシリーズということで白色のみとなる。ゲーミングキーボードのような派手なバックライト演出はないが、発光パターンを6種類の中から選べるようになっているため、多少の遊び心は残されている。
バックライトは操作しないと自動的に消灯するようになっているが、近接センサーや環境光センサーを搭載しているので、手を近づけると点灯したり、周囲の明るさにあわせてバックライト輝度を自動調節するギミックも用意している。
接続はLogi BoltかBluetooth、3台まで切り替えOK
PCとの接続は、Bluetooth Low Energyまたは「Logi Bolt ワイヤレス接続用USBレシーバー」を利用した無線接続に対応。従来のロジクール独自無線技術「Unifying」には対応せず、Unifyingレシーバー経由では利用できない。対応OSは、Windows 10以降、macOS 10.15以降、iOS 13.4以降、iPad OS 14以降、Linux、Chrome OS、Android 5.0以降。
機器とのペアリングは、最大3台の機器との同時ペアリングをサポート。キーボード最上列のEsc右の3つのキーを押すことでワンタッチで機器を切り替えて利用できる。
さらに、自動切り替え機能「Flow」対応のロジクール製マウスと組み合わせれば、登録したPC間でマウスの切り替えに合わせてMX MECHANICALも追従して自動で切り替えたり、PC間でのファイル転送やクリップボードの転送などが行えるようになる。このあたりは他のMXシリーズキーボードに搭載されている機能と同等だ。
本体後方には、内蔵バッテリー充電用のUSB Type-Cと電源スイッチを配置。底面後方には、後部の高さを2段階に調節できるスタンドが用意されており、キーボード面の角度を2段階で調節可能。
バッテリ駆動時間は、バックライトオンでで最大15日、バックライトオフで最大10ヶ月。