最後に、Season1の最終回の見どころを聞いた。Season2があることで、“ちゃんと終わるのか?”が気になるところだが、「そもそも連続ドラマ10本で終わるつもりで企画していて、そこにHuluさんと一緒に製作できるということでSeason2をという形になりました。なので、確実に10本で完結を迎えます」と強調。
また、「8話くらいから怒涛の展開で、『こんなに詰め込んで回収できるの?』って思う方もいるかもしれませんが(笑)、最後までどうまとまりをもって終わらせるか、ちゃんとコントロールした上で作っているので、きっちり終わりますよ」と自信を見せる。
そして、「主人公率いる科学犯罪対策室のメンバーが、加藤雅也さん演じる榊原というもう一方の天才科学者とどうやって立ち向かっていくのかが見どころですし、榊原も星来ちゃんを誘拐したりと悪い奴なんですが、もしかしたら正しいのかもしれない…と、考えさせられるような作りにしています。ドラマでは小比類巻と最上がテラスで事件を振り返るシーンがありますが、視聴者の皆さんもそういった気分で見ていただける。見終わった後に考えさせられるそんなドラマになっていると思います」と予告した。
その手応えは、現場スタッフも実感しているそうで、「最終回の仮編集を見た尾上(貴洋プロデューサー)から、『めちゃめちゃ面白かったです!』という内容のメールが着たんです。自分が作る作品でも、なかなかそういうことってないんですけど、今回は自分たちも本当に楽しみながら作っています。だから、ぜひ多くの方たちに見てもらいたいですね」とアピール。
今作のこだわりはほかにも、タイトルバックに映る「一卵性双生児」のイメージや、「99.9%」という文字。英語が付された暗示のようなサブタイトル、星来ちゃんが風邪をひいたことがないという何気ない会話(=実は強い免疫力をもたらす遺伝子を持っていた)など、後から振り返るからこそわかるヒントが多く散りばめられており、「僕も忘れてるところもあるんですけど(笑)、Huluで配信していることも含めて、何度も楽しんで見ていただけるような作品になっています」と胸を張った。
最終回の行方はもちろんのこと、見終わった後も、全編にわたって施された“こだわり”の数々を、じっくり楽しみたい作品だ。
●能勢荘志
1980年生まれ、京都府出身。制作会社、フリーランスの演出部、取材担当などを経て、18年に日本テレビ放送網入社。『ドロ刑 -警視庁捜査三課-』『24時間テレビドラマ「絆のペダル」』『やめるときも、すこやかなるときも』『探偵☆星鴨』『ボイスII 110緊急指令室』『パンドラの果実 ~科学犯罪捜査ファイル~』をプロデュースする。