4月24日に初回3時間スペシャルが放送されると、フジが重視しているコアターゲット(男女13~49歳)視聴率が、4月18~24日の1週間で同局GP帯全番組中トップ。さらに、キッズや女性層を中心に高い視聴率を獲得するという好結果で発進した。
放送中は、Twitterで「#呼び出し先生タナカ」がトレンド入りしていたが、同時に名を連ねていたのが「めちゃイケ」というワード。名物企画「抜き打ちテスト」を想起した人も多かったようだ。
これに対し、日置氏は「この番組でやりたかったのは、面白い答えをみんなでシェアするというのにプラスして、『あいつ、勉強できないけど、体育ではカッコいいよね』とか、『歌はめちゃくちゃうまいよね』とか、学校であったあの感じを、テレビを通じて世の中の人に届けたいということなんです。勉強はできないけど、これができるから救いになるというのがあると、大人たちは『学校って楽しかったよね』と思うし、現役の学生さんは『学校ってやっぱりいいな。明日も行こう』となってくれるんじゃないかと」と独自性を強調。
また、コンセプトである“学校バラエティ”の色を出すため、コメントフォローのテロップをSNSのスタンプ調にしたり、ダンス&ボーカルユニット・新しい学校のリーダーズの楽曲を使用したり、教室のセットをピンクと水色でデザインしたりすることで、裏番組の重厚な『日曜劇場』(TBS)や老舗の『行列のできる相談所』(日本テレビ)との差別化も図り、「完全にポップに振り切りました」(日置氏)と狙いを明かした。
■「学校のヒーローになれる瞬間を作る」
今後の展望は、より“学校バラエティ”の色を出すべく、家庭科、音楽、美術、体育といった実技系教科が次々に登場するほか、「体育祭や学園祭があってもいいと思います。初回で草薙(航基)さんが演劇部に入ったんでその舞台を披露するとか、第2回で歌のうまい生徒がいたのでアカペラサークルを作るとか、学校を使っていろんなことができたらいいなと思います」(日置氏)と構想。生徒同士の色恋沙汰も、「もちろん、出てくると思います(笑)」とのことだ。
15日(20:00~)放送の2時間スペシャルの見どころについて、日置氏は「ずっと勉強の成績が悪かった島太星さんが、音楽で全員が拍手するような活躍があったんですけど、まさにこの番組が目指している“勉強ができなくても神様はちゃんと何かを与えてくれる”というのが分かる場面で、僕はそれがすごくうれしかったですね。学校のヒーローになれる瞬間を作ることができたら『タナカ先生』は成功だと思うので、そういう意味で第2回は大成功と言っても過言ではないと思います」とアピール。
松本氏は「早速、やす子さんが恋をします。今まで出してこなかったキャラクターでクラスのマドンナに噛みつくんですけど、あんな荒々しいやす子さんは初めて見ました(笑)。男前も、かわいい子も、勉強できない子もいて、その人間模様がすごく出ている回になっています」と予告した。
●日置祐貴
1980年生まれ、千葉県出身。早稲田大学卒業後、04年にフジテレビジョン入社。以来バラエティ制作で『めちゃ×2イケてるッ!』『ピカルの定理』『バチバチエレキテる』『ワイドナショー』などを担当し、現在は『IPPONグランプリ』『人志松本のすべらない話』『まっちゃんねる』『ドラフトコント』『人志松本の酒のツマミになる話』で総合演出を務める。
●松本泰治
1976年生まれ、大阪府出身。『めちゃ×2イケてるッ!』チーフディレクターを経て、19年に(株)LINGUSを設立。以降、『ダウンタウンなう』『ENGEIグランドスラム』『THE MANZAI』『人志松本の酒のツマミになる話』(フジテレビ)ほか、『迷えるとんぼちゃん』『山本圭壱けいちょんチャンネル』などの演出プロデュースを務める。