校務のデジタル化に関しては、県立加納高校教頭の大平隆司氏が説明した。
同校では、以下の3点の校務をデジタル化したという。
・生徒の欠席連絡をMicrosoft Formsへ移行し、電話当番を廃止
・Formsへの入力データを、Microsoft Teamsを使用して職員の自席PCで欠席確認の実現
・入力データの学校日誌や健康状況確認への利用
デジタル化以前は、当番の職員が保護者などからの欠席連絡を電話で受け、手書きの一覧表に記入して職員室に掲示していたという。
これをFormsへ移行し、担任へのメッセージも入れられるようにした。 その情報は職員が自席のPCで閲覧でき、各生徒の心身の状態を担任だけでなく全職員で共有可能になったとのことだ。
学校日誌などへの利用については、手書きと比べて効率的な入力が可能になり、状況をすぐに把握可能になったという。
デジタル化には職員の大多数が肯定的で、「9割以上の教員が電話当番の廃止の継続を希望しています」(大平氏)とのことだ。
一方で、以前の欠席連絡は保護者が電話していたが、現在は生徒自身も可能になったため、欠席していることを家庭が知らない場合もあり、改良の必要性も感じているという。
最後に大平氏は「年間ではほんの数時間ですが、職員の残業時間を削減可能になったとことと、職員の心理的な負担が軽減できたことが大きいと思っております」と、デジタル化のメリットを強調した。