◆Shadow of the Tomb Raider(グラフ46~52)
Shadow of the Tomb Raider
SQUARE ENIX
https://tombraider.square-enix-games.com/en-us
設定方法はこちらに準じる。QualityはHighとした。
さてこの結果(グラフ46~48)がちょっと極端である。とにかくRyzen 7 5800X3Dの2Kにおけるフレームレートが異常なほどに上振れしているのだ。Ryzen 7 5800X比で18.5%、Core i9-12900Kと比較しても11%程性能が向上しており、これに伴い最大フレームレートも100fps上乗せになっている。通常こうしたケースでは、一時的に処理がスタックする結果として、あるフレームが数百ms掛かって、その次のフレームが数msで終わるなんて形になるのだが、最小フレームレートまで他を凌駕する180fpsというのはちょっと尋常ではない。
結果から言えば、フレームレート変動の2K(グラフ49)で示されるように、75秒付近から急にフレームレートが高止まり(400fps近く)しており、これが平均フレームレートを引き上げる最大の要因である。逆に言えば75秒くらいまでの間に関しては、他のCPUとは大きく違わない。とはいっても、40秒付近の谷の落ち込みは他に比べてずっと高いし、スパイク状にフレームレートが落ちる気配もないあたりは、絶対的に性能が上がっていると考えて問題ないと思う。
ただしこれは2Kだけの話で、2.5K~4K(グラフ50~52)を見ると、性能差があるとは既に言えない状況である。恐らくもっとハイエンドのGPUを持ってくるか、あるいは描画品質を落とすなどすれば、2.5Kでも多少は性能差がでるかもしれないが、この傾向を見る限り3K以上で性能差を出すのは結構困難だろう。
◆Tom Clancy's The Division 2(グラフ53~59)
Tom Clancy's The Division 2
Ubisoft
https://www.ubisoft.co.jp/division2/
設定方法はこちらの"Tom Clancy's The Division 2"に準ずる。QualityはUltraとした。
さて結果(グラフ53~55)であるが、2Kの場合Ryzen 7 5800X3D vs Core i9-12900Kは215.5fps vs 210.3fpsということで確かにRyzen 7 5800X3Dの方が上ではあるのだが、その差は2.5%ということで大きいとは言い難い。Ryzen 7 5800Xからでも3.2%程度の向上で、性能差はあるが、これもそれほど大きいとは言えない。そして2.5K以降はもう完全に差が無しである。
実際フレームレート変動を見ると2K(グラフ56)は確かに差はあるものの、2.5K以降(グラフ57~59)はもう綺麗に重なっており、もうここでの性能差は無いとして良い。
◆Watch Dogs:Legion(グラフ60~66)
Watch Dogs:Legion
Ubisoft
https://www.ubisoft.co.jp/wdlegion/
ゲームベンチマークの最後はこちらを。ベンチマーク方法はこちらの"Watch Dogs:Legion"に準ずる。ちなみに設定は
Quality: Very High
RT Reflection: Off
とした。
さてまず結果(グラフ60~62)を見ると、2KではRyzen 7 5800X3DはCore i9-12900Kと互角なものの、それ以降だと結構なビハインドがある。とは言えRyzen 7 5800Xと比べると結構な性能向上は実現されており、これはこれで優秀ではあるのだが。
フレームレート(グラフ63~66)からもこれは明らかで、2Kの場合はお互いにグラフが絡み合う感じになっていてまぁ互角であるが、2.5K以降は明確に分離している。これはちょっと珍しい傾向であって、何かしらWatch Dogs:Legionの内部の処理にIntelに最適化された部分があり、これがAMDの方ではボトルネックになっているのか、それともメモリアクセスが(96MB L3でもカバーできないほど)非常に多く、結果としてDDR5の威力で性能差が出たのか、どちらかではないかと思う。