■NSC時代に行き詰まり…漫才からコントに変更
――最初の授業ですでに男性ブランコとしてネタを披露されていたんですね。当時のネタから変わらずに大切にしていること、もしくは変わってきたことを教えてください。
浦井:NSCの前半はずっと漫才をしていたんです。ボケとツッコミをしっかりみたいなオーソドックスな漫才を。
――コント中心に切り替えたきっかけは?
浦井:2010年のM-1にNSC生で出て1回戦で落ちて、再エントリーしてもう1回落ちて、もう漫才はダメだって(笑)。NSCの授業も漫才ずっとしていて、後半に講師の先生お気に入りの人だけ集めた選抜クラスが作られるんです。面白い人は何人もの先生の選抜に入っていましたが、僕ら誰の先生の選抜も入れず、そこで最初の行き詰まりを感じて。大学のときにコントをやっていたから、1回コントに戻ろうという感覚でコントをやり出しました。
――そもそも最初に漫才をやったのは憧れとかですか?
平井:ほんまはコントをやろうと思っていたんですけど、大阪でNSCだからまずは漫才だろうと思ったんです。漫才ももちろん大好きなので。
――コントに切り替えてから、やっぱりコントが好きだなって感じましたか?
平井:なりましたね。
浦井:コントのほうがウケていましたし。
――2010年は『キングオブコント』にも出場されていますが、そっちで手応えは?
浦井:そっちも手応えはなかったです(笑)
――でもM-1よりは?
平井:そうですね。
■単独ライブで感じた絶望 キングオブコント優勝を目標に
――コントをメインにしてから、どのように進化させてきているのでしょうか。
平井:スタンスとしては去年変わりました。それまでは、テレビに出て売れなかったとしてもライブでしっかり経済活動として成り立たせたいと。ラーメンズさんが劇場でグッズを販売するとか戦略を立ててやることで経済活動に持っていくことを成し遂げられたので、それに憧れていました。テレビでうまく立ち回る自信はなかったですが、たくさんネタを作ってライブをすることは努力すればできることだと思ったので。でも、一昨年から各月で単独ライブをやりましたが、ご時世柄もあったと思いますがお客さんが一切増えなくて絶望して。僕の力でネタだけでお客さんを引きつけることできないんだ、経済的に成り立たせるライブツアーをするクオリティのものは作れないんだと思って大挫折しました。
――そこからやり方を変えたと?
平井:はい。去年の単独ライブで絶望して、ここはもう『キングオブコント』でなんとか知ってもらえるくらいのネタを作ろうという風に変えました。1個のネタをすごくブラッシュアップして、めちゃくちゃ笑えるネタにしようと。
――1個のネタをブラッシュアップするやり方は、大会以降も続けていますか?
平井:続けています。今の目標も『キングオブコント』優勝なので、優勝に向けてのネタ作りをしています。
――『キングオブコント』準優勝で一気に名前が知れ渡りましたが、反響はすごいですか?
浦井:やっぱり賞レースってすごいんだなと。全然違いますね。
平井:すごいなと思いました。単独ライブを頻繁になるというのも話題になるのかなと思っていましたが、(賞レースは)知ってくれる人の数が断然違いました。
――仕事量も増え、テレビへの出演も増えましたが、どれくらい変わりましたか?
平井:それまでテレビはほぼゼロで、ネタ番組もゼロでしたから。
浦井:そこの嫌さがずっとありました。ネタでやりたいのに、こんなネタ番組あって1個も呼ばれない。相当オーディション行きましたが全然通らなくて。
平井:やっていることは変わらないんですけど。今思えば、出しやすいということなのかなって。「キングオブコントファイナリスト」って紹介できるということなんだと思います。
――『キングオブコント』を意識してネタを磨き上げたという進化も。
平井:そうですね。ただ、優勝するにはもっとやらないといけないなというのも思いました。
――お休みはありますか?
平井:『キングオブコント』以降、完全1日休みはないかもしれないです。それまでは休みだらけでした。
――大変化ですね。
2人:大変化です!