2020年11月にEXILE ATSUSHIが勇退後、14人体制となった新生EXILE。グループにとって節目となるデビュー20週年イヤーに放たれたオリジナルフルアルバム『PHOENIX』(1月1日発売)には、どんな思いが込められているのだろうか。EXILE NESMITH、橘ケンチ、EXILE TETSUYA、岩田剛典、世界の5人がアルバムに収録された曲への思い、さらには20周年という節目の意義、自身のターニングポイントとなった出来事について語り合った。
――2001年9月にメジャーデビューしたEXILEが20周年イヤーを迎えましたが、どんな心境でしょうか?
NESMITH:個人的には、オーディション番組(『ASAYAN』)でATSUSHIさんと一緒になり、そのときから客観的に「EXILEの音楽は格好いいな」と思っていて、刺激を受けていました。当時からオリジナルメンバーには食事にも連れていってもらうなど関わりがありましたが、2005年にLDHに入り、J Soul Brothers(二代目)を経て、EXILEに加入したときは、ATSUSHIさんからも「オーディションを経て、それぞれ違う道を歩んできたネスと、またこうして一緒になるのは、すごく不思議な縁を感じている」という言葉をいただき、僕自身も特別な想いを感じていたので、20周年という節目に、メンバーの一員としていられるのが奇跡だなと思います。
橘:僕的には普通にクラブダンサーとして10代を過ごしているなか、当時憧れていたのがHIROさんをはじめ、初代のメンバーの方たちでした。そのあと皆さんがメジャーデビューしたときは「なんで歌詞を付けているんだろう」と不思議な気持ちで見ていた時期もありました。でも2004年に初めてEXILEのサポートダンサーとして、僕とTETSUYAはミュージカルに出演させてもらったのですが、そのときすごく格好よくて、「クラブダンサーの枠で収まっていた自分の小ささに気づいたというか、俺もこういう風になりたい」と強く思ったんです。その後、運よくグループの一員になることができましたが、このグループはいまの時代だけではなく、ずっと先にも繋がっていく存在だと強く感じました。20周年という節目の年にいるメンバーとして、“繋げていく”という使命感を持って、オリジナルメンバーがいなくなったEXILEを進化させていきたいと思っています。
TETSUYA:僕もEXILEというグループには夢を広げてもらったという気持ちが強いです。EXILEは、出会いによっていろいろなものが動くグループだと思っています。2001年の結成時から、第1章、第2章……とどんどん変化と進化を遂げている。だからこそ20年続いたと思いますし、いまの自分のダンスをしっかり色濃く落とし込めるように、がむしゃらに向き合っていきたいと思えるグループです。またライブツアーが行えるようになったら、その思いをすべて注ぎ込みたい。そんな20周年イヤーになればいいなと思っています。
岩田:僕と世界は7年ほど前にEXILEに加入させていただき、いわゆる“新メンバー”と呼ばれる立場なのですが、僕らが加入したときは、すでに国民的なグループとしてキャリアを築かれていたので、僕がなにか貢献できたという実感はないんですよね。だからこそ、節目の20周年という時期にメンバーとして一緒にお祝いできるのは、本当にラッキーだなと思っています。時代の流れとともにEXILEというのは変化してきたグループで、ダンス&ボーカルグループとしては、類を見ない存在だと思いますが、先輩から受け継いだ「世の中が平和になるように」とか「子供たちに豊かな思いを届けよう」というEXILE魂をしっかりと後輩にも繋げていけたらなと思っています。
世界:20年の間に、歌とダンスという根底はありつつも、AKIRAさんやMAKIDAIさんから始まったお芝居の道など、どんどん活動が広がっていくなか、LDHの中心はやっぱりEXILEというグループになると思います。だからこそ、20周年イヤーというものに対して、僕らEXILEはもちろん、後輩たち、さらに言うとEXILEになる前から応援してくれた人たちにとって、2022年はすごい年にしなければいけないと思います。いまの14人でしかできないこと、変化と進化を、スピード感を持って感じてもらえる年にしたいなと思っています。