60年にわたり受け継がれているのは「毎日の献立に役立つヒントをお届けする」というコンセプト。「毎日ご飯を作って、食べることが欠かせない中で、献立作りに役立つ簡単で便利なおいしいレシピを提案するという精神は、ずっと変わらないですね」と話す。

そうした伝統を守りつつ、「60年前にはなかった電子レンジを活用することがあります。ポテトをレンチンしてから炒めると、よりホクホクの食感になるとか、疲れた日にはレンチンだけでできるミートローフを紹介して、私もしょっちゅう作ってます」と、新たなものを取り入れて進化も続けている。

さらに、土曜日は様々な企画を展開しており、1~2月は「何度も作りたいお菓子」、3~4月は「初心者お助けレシピ」を紹介。夏休みは「夏の親子クッキング」と題し、料理家の親子が出演して子供が料理に挑む企画が恒例となっており、「少しでも料理のハードルを下げて、自分もやってみたいと思ってくれる子供たちが増えてくれればという思いがあります」と狙いを話す。

番組ホームページも充実しており、古くは1989年の放送分から番組で紹介したレシピを公開。食材名で検索すれば、それを使ったレシピが膨大なアーカイブから見ることができ、レシピサイトにも負けない情報量だ。YouTubeでは本編の動画も1カ月間配信している。

今後の展望を聞くと、「料理の天気予報のように、おいしくて分かりやすいレシピを届けて、とにかくお料理する人が増えて、健康にハッピーになって、愛のある食卓を増やしていければと思います」と使命を語る清水P。

コロナ禍でステイホームやテレワークが増えたことで、「土曜企画で男性の先生にも出てもらっているので、男性の方が『俺にも作れるかな』と思ってもらえれば」と、時代の変化をとらえた取り組みを行っている。

  • 清水真美子プロデューサー

●清水真美子
1979年生まれ、東京都出身。01年に日本テレビ放送網入社。現在は『キユーピー3分クッキング』のほか、『世界まる見え!テレビ特捜部』『読響プレミア』を担当する。