価格に見合う価値は十分にある
ところで、R3シリーズは従来同様にテンキーのありなしだけでなく、無線対応の有無やキー荷重の違いで多岐に渡るラインナップを備えている。
まず、キー荷重は45gと30gの2種類に加えて、45gと30gのキーを併用する変荷重モデルを用意。変荷重モデルでは、主に人差し指でタイピングするキーに荷重45gのキーを、おもに小指で操作するキーに荷重30gのキーを配置することで、長時間のタイピングでも疲れにくいように配慮されている。
また、本体カラーはブラックとスーパーホワイトの2色が用意され、キーカラーはブラック、スーパーホワイト、ダークグレーの3色を、本体カラーとキー荷重に合わせて組み合わせている。
こういった仕様の違いによって、テンキーありのフルキーボードと、テンキーなしのテンキーレスそれぞれに10製品、合計20製品をラインナップしている。これだけの製品数を用意することは、当然コストアップに繋がる部分ではあるが、そこまでこだわる部分もREALFORCEシリーズらしい特徴と言える。
ところで、個人的にちょっと残念なのが、キー荷重を自由に決めて購入できる、究極のカスタマイズモデルが用意されていないという点だ。もちろん、その場合には完全受注精算となり、さらにコストが跳ね上がるとは思うが、コストをかけてでも究極にこだわりたいユーザーも少なからずいるはずで、今後キー荷重のフルカスタマイズも可能な究極カスタマイズモデルの用意も考えてもらいたい。
R3シリーズの価格帯は23,980円から34,980円と、キーボードとしてはかなり高価となっている。安いキーボードの10倍以上の価格で、さすがにこれは高すぎると感じる人もいるかもしれない。しかし、REALFORCEシリーズのさまざまなこだわりや、非常に快適なタイピングが可能といった部分は、安価なキーボードには真似のできない部分だ。
また、REALFORCEシリーズはもともと耐久性に優れており、安価なキーボードのように短期間で壊れる心配もなく、長期間使い続けられるため、利用期間で考えるとそこまで高いというわけでもない。
そのため、従来モデルのファンはもちろんのこと、今使っているキーボードの使い勝手に不満を感じている人や、とにかく快適なタイピング環境を実現したいと考えている人に、自信を持ってお勧めできるキーボードと言える。