今回のドラマに加え、ドリフを愛してやまない芸能人たちが名作コントに挑む『ドリフに大挑戦スペシャル』(9月26日放送)も担当した平山氏。ドリフのコントセットを作っていく中で、驚かされたことがあるという。
「作り物のうんちとか、志村さんが付けていた白鳥の首とかの小道具を制作した会社に行ってみると、小道具の型紙がたくさん残っていたんです。頭をハタく“ハタき棒”という小道具は、1枚の板で叩いても音が出ないので、2枚にして当たっても痛くないのに“パチン!”って大きな音が出るようになってる。そういった工夫が施され、ドリフの皆さんが愛用していた小道具の型紙が、こんなにも残されているんだなというのは、今回携わらせてもらってすごく感じました」
先代の山根氏がセットの図面を保管していたように、ドリフにまつわる美術は後進に伝える価値があると考え、残されているのだろうか。結果として、ドリフのコントを様々な形で継承することができた。
■「コントは美術品命!」
このように努力を重ねて忠実に再現したコントセットに、ドラマのキャストたちは大興奮。「みなさん、子供の時に見ていたコントの中に自分がいて、そのコントができるということに、ものすごくテンションが上がっていましたね(笑)」といい、オープニングで、踊るスクールメイツの間を抜けて歩き進む瞬間は、5人のキャストが口々に「ゾクゾクしました!」と話していたそうだ。
劇中には、いかりやさんのセリフで「コントは美術品命!」という言葉があるが、平山氏は「そう言ってもらえることはなかなかないので、うれしいですね」と、喜びを噛み締めていた。