――主演の江口さんとはこれまで何度か共演されていますが、本格的に絡むのは本作が初めてだそうですね。

フジテレビさんで言うと、共演するのは『ゴーイング マイ ホーム』(2012年)以来。当時、私は学生だったのですが、学校の話を江口さんが聞いてくださった思い出があります。クールなイメージとは違う面白い方で、関西弁の絶妙なツッコミで笑わせてくれるんです。

――『SUPER RICH』で江口さんとお芝居されてみていかがでしたか?

江口さんは、シリアスなシーンはシリアスに、でも社員同士の掛け合いはテンポよくお芝居される。あと、本番直前まで笑っていたりお話していても、切り替えが素晴らしいので一気にそのトーンに持っていく。私たちもそれにすごく引っ張ってもらっています。お芝居はもちろん素晴らしいのですが、集中力が本当にすごくて。セリフの量がとても多いのにその苦労を表に出さず、むしろ余裕があるように見えるんです。ご一緒して学ぶこと、吸収できることがとても多いです。衛さんのようにリーダーとして周囲をよく見ていらっしゃって、全員に話しかけてくださるし、俯瞰して現場の空気を見ていて素晴らしいです。

――まだ撮影中ですが、『SUPER RICH』で得たことは女優人生の中でどんなステップアップになりそうですか?

これまでレギュラーとして連続ドラマに出演することがあまりなかったんです。ゲストだと出演する1話のことだけを考えて、その役が成立するように演じればいいのですが、今回は違います。『SUPER RICH』がオリジナルストーリーということもありますが、この先に何が起こるかわからないまま演じている部分が多い。その場で起きたことに反応してシンプルにお芝居するという、これまでと違うやり方で取り組んでいます。完成を考えすぎずにお芝居するという、今までにない勉強ができています。