続いて、IIJ・圓山大介氏より、「音声通信の世界 ~IMSまでの世界」と題されたMVNOにおける音声通話について、技術的側面からの解説セッションが。
音声通話には大きく分けてアナログ時代、デジタル時代、IP(パケット)時代と3つの世代があり、それぞれ電話機同士を繋ぐ「交換機」を通じて通話する。電話業界に興味のある人であれば、現在はIP交換機を使う時代ということはご存知だろうが、「VoIP」や「VoLTE」など、IPを使っているっぽい技術にも複数あり、どれがどんなものである、としっかり説明できる人は、よほどのマニアでもない限り少ないと思われる(かくいう筆者もよくわかっていない)。
圓山氏によれば、歴史的にはVoIP→IMS(VoLTE)という順番になるとのことで、さらにSMSがここに加わる。中盤から後半にかけてはVoLTEのサーバー構成や接続手続き、ローミングの仕組みなどが紹介されたが、久々にヘビーな技術解説となった。とはいえ、音声接続はアナログ・デジタル・IPが複雑に絡む分野であり、またその手続きに必要な構成も非常に複雑なため、気軽に「フルMVNOで音声も使えるようにしてください」というのがためらわれる難易度であることは理解できた。