女優の木村多江と安藤玉恵が、NHKのよるドラ『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』(11月8日スタート、総合 毎週月曜22:45~23:15)で、お笑いコンビ・阿佐ヶ谷姉妹を演じる。ボブヘア&メガネで阿佐ヶ谷姉妹になりきり、ネタや歌にも挑戦している2人。ピンクのドレスを着用して阿佐ヶ谷で撮影したときには、「阿佐ヶ谷姉妹だ」という声が聞こえて安心したという。木村と安藤にインタビューし、阿佐ヶ谷姉妹を演じる心境や役作りについて話を聞いた。

  • 『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』で阿佐ヶ谷姉妹の妹・木村美穂を演じる安藤玉恵(左)と姉・渡辺江里子を演じる木村多江

ホントの姉妹じゃないけれど、ひとつ屋根の下で暮らす阿佐ヶ谷姉妹の優しい日々をつづったエッセイをドラマ化。2人の同居生活、そして理想の暮らし方を見つけるまでの、愛あふれるホームドラマを届ける。

姉・渡辺江里子を演じる木村は、「阿佐ヶ谷姉妹さんを演じるということは、ネタもやるし歌も歌うのかと思って、これは大変なことになったぞと。お会いしたこともなくて、演じられるのだろうかと不安になった」とオファーを受けたときに不安を感じるも、「原作を読んだときに、とっても優しい、のほほんとした気持ちになり、今の時代だからこそ、優しくてのほほんとしているものを届けられるって素敵だなと思い、何かを失うかもしれないけど得るものは多いと思ってやらせていただきました」と出演を決意。

妹・木村美穂を演じる安藤は、不安は全くなかったという。「エッセイを読んで素直に面白そうって思いました。お二人は人気があってネタも面白いですし、脚本も面白い、演出の皆さんもいい雰囲気だったので、不安もプレッシャーもなかったです。大丈夫だろうという直感がありました」。安藤は、映画『ぐるりのこと。』(2008)で木村の義理の姉を演じており、「そのときも姉妹だったなと思い出しました」とも話した。

撮影に入る前に阿佐ヶ谷姉妹と会ったという。木村は「ひたすら江里子さんが動いて、美穂さんは止まっていて、たまに美穂さんがボソッと言うことを江里子さんが拾って温かく包んでいる印象。お互いに補い合って支え合っている雰囲気が出せたらいいなと思いました」と印象を述べ、演じる江里子について「早口とちょこちょこ歩きは真似させていただいています」と説明。「日常のなんでもないことが、お二人がいるとなんだかおかしいってお会いしたときに思ったので、そういう感じになっていたらいいなと思います」と語った。

安藤は、美穂役について「江里子さんの話に返答するときの間が印象的なのでそれを生かしています。あとは、ちょっと猫背なところや、じっくり考えてからお話されるところや、突然面白い話をされるというのも取り入れています」と説明し、「2人の間に流れている独特の空気が作れて、画面を通して伝わるといいなと思います」と期待。ちなみに、普段の安藤は「ちゃきちゃきしていて、早口で動きも速くて江里子さんに近い」とのこと。一方、「多江さんはいつもおっとりしていてエレガント」だと言い、「完全に逆です」と明かした。

そして安藤は、木村との阿佐ヶ谷姉妹役に「すごく関係性ができている。こういうところ(インタビューの場)にいても私は一言もしゃべらなくてもいいかなっていうくらい多江さんに甘えちゃっています。大切なことは多江さんが言ってくれるんじゃないかと。それくらい今、出来上がりつつあります」と手ごたえ。木村も「アドリブもできるくらい、いい具合の間がいつの間にかできている」と語る。