2021年9月30日から10月3日までの4日間「東京ゲームショウ2021 オンライン(TGS2021)」が開催された。会期中は、主催者番組や公式出展社番組などの「公式番組」配信に加えて、Amazon特設会場での公式グッズ販売やゲーム音楽フェスの開催、東京ゲームショウ初となるVR会場「TGSVR2021」の開設、全232本の体験版ゲームを無料でダウンロードできる「体験版無料トライアル」の配信など、さまざまなコンテンツを提供。小規模ながら、プレス・インフルエンサー用のオフライン会場も用意した。オフライン会場ではどのようなブースが出展していたのか。ゲームの試遊台を用意していたブースを中心に、いくつかピックアップして紹介する。
“スゴイ”の連続! アイデア満載の『RPGタイム!』でワクワク最高潮
TGS2021のオフライン会場に入ると、まるで“小学校の教室”のようなデザインのブースが目に飛び込んできた。『RPGタイム!~ライトの伝説~』を開発するデスクワークスのブースだ。
『RPGタイム!~ライトの伝説~』は、ゲームクリエイターになりたい少年・ケンタくんの手作りRPG「ライトの伝説」を放課後の教室で遊ぶという内容のアドベンチャーゲーム。特徴は、なんといってもワクワクするようなグラフィックやゲームシステムだろう。ケンタくんがノートに描いたイラストをはじめ、クラフト感あるワールドマップ、実際に学校の机の上で行われているかのように感じさせるえんぴつや消しゴムといった小道具が、童心を呼び起こす。
実際にプレイすると、ケンタくんが作った「ノートRPG」のクオリティの高さにも驚かされる。手描きイラストのアニメーションで物語が展開されていくのかと思ったら、マンガのようなページが現れて、格闘ゲームのようなコマンド入力を求めてくるなど、さまざまなギミックが次々に出現。プレイヤーのワクワク感を刺激する。また、洞窟を進んでいる途中に、ゲームマスターであるケンタくんが、突然、宝箱を描き足したり、消しゴムで道を消したり、思いつきでそのクリエイティビティを発揮してくることもあった。
次から次へと押し寄せてくるアイデアに、“スゴイ”がずっと続いた印象だ。実際、10分程度の試遊ながら、次はどんな展開になるのか、どんなギミックが待ち受けているのかと、ワクワクしっぱなしで、かなり密度の高いゲーム体験を味わえた気がした。
構想期間15年、開発期間9年を経て誕生した『RPGタイム!~ライトの伝説~』。いよいよ今冬の発売が決定した。プラットフォームは、Xbox Series X|S / Xbox One / Windows。パブリッシングはアニプレックスが行う。アクション、アドベンチャー、RPG、横スクロールSTG、コマンドバトルなど、ケンタくんの遊び心に満ちたゲームをプレイできる日が待ち遠しい。
(C)DeskWorks / Aniplex
ウルトラワイドで体験したSteam版『モンハンライズ』が大迫力!
カプコンは、2022年1月13日に発売されるSteam版『モンスターハンターライズ』の試遊ができるブースを出展。Nintendo Switch版の同作をすでにプレイしている筆者にとって、正直あまり驚きはないのではないかと考えていたが、試遊台を前に思わず「うお、すごい」と声をもらした。
その一番の理由は、MSIの湾曲型ウルトラワイドディスプレイに映し出された高解像度の映像。オープニング画面からしてすでにかなりの迫力があった。
プレイできたのは、内容は以前Nintendo Switch版で配信された体験版と同じもの。「基礎訓練」「操竜訓練」「オサイズチ討伐」「タマミツネ討伐」「マガイマガド討伐」といった5つのクエストを遊べる内容で、討伐クエストは最大4人のマルチプレイも可能だ。試せる武器は14種類。Steam版では、解像度設定やフレームレート設定などの画質調整が可能なほか、テクスチャを高解像度化することもできる。
以前Switchの体験版でマガイマガドにボコボコにされた記憶があるので、試遊では「タマミツネ討伐」を選択。マップ「大社跡」で一狩りしてみた。
いざ、ゲームを開始すると、やはりグラフィックの美麗さに目を奪われる。せっかくなので、最初はクエストの対象モンスターのタマミツネを無視してマップの探索に向かった。
大社跡といえば高い山と澄んだ川が特徴的なマップだ。まずは翔蟲(かけりむし)を使ったアクション「早疾け(はやがけ)」からの壁走りを駆使して山頂目指す。ゲーム内の時間帯が夜だったので全体的に暗かったが、それでも遠くの岩肌や木々までも細かく描写されていることがわかった。
また、同作のフィールドには、まきびしのように地面にバラまける「マキムシ」や、特殊なフェロモンを放って近くにいる大型モンスターを誘導できるイタチの一種「エンエンク」といった環境生物が生息している。小さくてじっくり見る機会があまりなかったが、高解像度の環境だとどれもはっきりと姿をとらえることができた。
そして冒頭でも触れたように、ウルトラワイドディスプレイの没入感。タマミツネが放つレーザーのような水のブレス攻撃も画面端まで大迫力で描画される。
なお、2021年10月14日からは、今回のブースで試遊できたSteamの体験版『モンスターハンターライズ DEMO』を配信予定だ。すでに本編の予約受付は開始されており、価格は通常版が5,990円。さまざまなダウンロードコンテンツを収録したデラックスエディションが7,041円。予約購入特典として、オトモの重ね着装備や序盤に役立つ護石を受け取れる。「奇しき赫耀のバルファルク」や「オオナズチ」など、Nintendo Switch版で11月末ごろまでに配信された内容を含む形でリリースされる。
現時点での最低環境(グラフィック「低」設定で1080p/30FPS)は、OSがWindows 10(64-BIT Required)、CPUがIntel Core i3-4130 or Core i5-3470 or AMD FX-6100、メモリが8GB RAM、グラフィックスがNVIDIA GeForce GT 1030(DDR4)or AMD Radeon RX 550、ストレージが23GB 利用可能、DirectXがVersion 12。
(C)2021 Valve Corporation. Steam and the Steam logo are trademarks and/or registered trademarks of Valve Corporation in the U.S. and/or other countries.
(C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
復活した『パワポケR』でパンツァーフォー!
KONAMIのブースでは、『eFootball 2022』『パワプロクンポケットR』『遊戯王マスターデュエル』を出展。そのなかから野球バラエティーゲーム『パワプロクンポケットR』をプレイした。
「パワポケ」シリーズは1999年から2011年まで携帯ゲーム機で発売していた、野球ゲーム「パワフルプロ野球」シリーズの姉妹作品。『パワプロクンポケットR(パワポケR)』は、10年の年月を経て復活するNintendo Switch用ソフトだ。
『パワポケR』では、シリーズの原点となる「サクセス」シナリオのリメイクや「パワポケ」シリーズでお馴染みの「ミニゲーム」のほか、新育成モード「サイバーバル」を搭載。11月25日の発売を予定しており、発売後のアップデートで「俺のペナント」の追加を予定する。価格は5,995円。
今回の試遊では、新たに搭載される「サイバーバル」に挑戦。これは、戦車を操って敵を倒し、育成に必要なパーツを集める新感覚の育成モードだ。Nintendo Switch Onlineに加入していれば、最大4人のオンラインプレイで「サイバーバル」を楽しめる。友だちと協力してワイワイ遊びながら、優秀な選手を育成するのもいいだろう。
エリア1の「暴走!鉄人軍団出現」を選択し、「マシンタイプ」と「カスタム」「アビリティ」「サポーター」を決めたらゲームスタート。プレイしてみると「普通にシューティングゲームだ」と感じた。マシンを操作して、スライムのような敵やミニ鉄人のような敵を全滅させればステージクリア。ステージ開始時に提示される条件を満たしていれば、育成する選手の特殊能力をゲットできる。
敵の攻撃は意外とダメージが高いので、回避優先でチクチクとダメージを与えていく。ゲージが溜まったらSPスキルを発動。今回の試遊ではサポーター「亀田 光夫」のスキルでATK(攻撃力)が1.15倍になった。なお、マルチプレイの場合、ほかのプレイヤーとスキルを重ねがけできるので、発動タイミングが重要になるだろう。ボスを倒せばエリアクリア。パーツや特殊能力を獲得できる。
戦車などのマシンを操作して敵の攻撃を回避していると、自分が何のゲームを遊んでいるのかわからなくなるかもしれないが、そんな感覚も「パワポケ」ならでは。サイバーバルでは友だちと協力して、そこで作った選手で今度は友だちと対戦する。そんな「昨日の敵は今日の友」の逆パターン、「昨日の友は今日の敵」な遊び方もおもしろそうだと感じた。
今回の試遊はサイバーバルで時間を使いすぎてしまったが、ほかにも『パワポケR』には、不良が集まる極亜久野球部を再建する「極亜久高校編」や、解散の危機に陥る球団を救う「ドリルモグラーズ編」、戦争の時代にタイムスリップする「戦争編」が楽しめる「サクセス」、サイバーバルやサクセスで育成した選手を使って、最大4人で野球の対戦や協力プレイが楽しめる「対戦」、サクセスのシナリオに登場する「ミニゲーム」、架空の12球団で争う「俺のペナント」なども搭載する。
阪神甲子園球場公認
ゲーム内に再現された球場内看板は、原則として2020年のデータを基に制作しています。
(C)Konami Digital Entertainment