朝ドラの出演は『花子とアン』に続き、2度目の出演となった玉置。近作のNHKドラマとしては、『ひきこもり先生』(21)で佐藤二朗演じる主人公のひきこもり仲間を演じていた。

「これまでNHKさんのいろんな番組に出させていただくなかで、朝ドラにしてもドラマ10にしても、番組についてらっしゃる視聴者さんが多いなと感じています。いろんな方が注目して観てくださるので、人によっては『鉄砲鍛冶・伊平次さんをやっていた人』とか、『海で全裸で死んでいた人』と認識された方もいるのではないかと。今回は沢渡役で出させていただいていますが、そういうところも面白いです」

大河ドラマ『麒麟がくる』での伊平次は、長谷川博己演じる光秀に力を貸す腕利きの鉄砲鍛冶だったが、どこか愛嬌があってチャーミングだった。NHKの土曜ドラマ『サギデカ』(19)では、詐欺アジトのリーダー役を演じたが、最後は海に浮かぶ全裸の死体となり、視聴者を戦慄させた。

ちなみに彼の映画初出演作『教誨師』は故・大杉漣さんの肝いり企画で、受刑者に対して教誨・教戒を行う教誨師役の大杉さんと、死刑囚役の彼が白熱の演技合戦を繰り広げ、その熱演により玉置は第73回毎日映画コンクール スポニチグランプリ新人賞を受賞した。そしていまや彼は、映像作品でも引っ張りだこだが、出演作を選ぶ上でのポリシーとは?

「舞台は昔からやっているので勝手がわかっていて、どういう作り方でどういう人たちが集まり、自分がどう動けるかが、なんとなく想像がつくんです。でも、映像作品はまだそこまでつかめてなくて、自分がどう闘えるのかがわからない。だから、お声掛けをいただいた仕事は、とにかくやらせていただき、自分がどうやっていけばいいのかを、今はまだ探っている状態です。 端的に言えば、なんでもやらせていただきたいというスタンスです」

そう言いながらも『おかえりモネ』については「これまでのNHKさんの作品で、プロデューサーさんや演出家の方々、脚本家さんに関わらせていただいた流れもあり、ご縁を感じています。いつも『どんな役でもやります』と言っていますが、僕としては、以前お世話になった方々に恩返しができたらいいなという思いで、取り組ませていただいています」と語った。