カメラアプリは「Photography Pro」に統合
撮影に使うカメラアプリも刷新しました。
従来は標準のカメラアプリとオリジナルの「Photography Pro」アプリの2つが搭載されており、スマートフォンライクなオート撮影にはカメラアプリ、撮影にこだわる場合はPhotography Proという設計でしたが、これがPhotography Proひとつに統合。
当然、統合されていた方が使いやすいのは間違いありません。側面のカメラボタン長押しでいつでもカメラが起動できるという、他にはない使いやすさのあるXperia。統合されたことで、スマートフォンライクに撮る場合もカメラライクに撮る場合も使い分けが簡単になりました。
Photography Proは、ミラーレスカメラ「α」のようなモード切り替え機能があり、新たに「BASIC」モードが追加されています。
これがカメラアプリの代わりで、基本的にはAF(オートフォーカス)を合わせてシャッターを切る、というスマートフォンライクな使い方をします。画面上にシャッターボタンも表示されるので、側面のカメラボタンを使わなくても撮影できます。
高速連写と高速オートフォーカスは大きな魅力
BASICモード以外にすると、UIが変わって画面上のシャッターボタンが消えます。
従来のPhotography Pro同様、シャッターはカメラボタンを使うことになり、シャッターボタンの半押しでAFが動作。全押しでシャッターが切れる感覚は一般的なカメラと同じ感覚です。
特徴的なのがAFのスピード。位相差AFなので素早いAFが可能なことに加え、追尾AFが優秀で、被写体が動いていても粘り強くピントを合わせ続けてくれます。人や動物、車など、移動する被写体に強いカメラです。
キビキビとピントが合うために撮影も楽しくなります。
基本的には正確なピント合わせですが、あまり速度が速い動きには対応できず、標準レンズが一番精度が高いような印象でしたが、それでも全体のAF性能は高いと感じました。
メインレンズでAF/AE追従の20コマ連写(それ以外は10コマ/秒)は、シャッターボタンを押し続けて連写をしている間、ずっとAFとAEを合わせてくれる機能です。
これは被写体が動き回る場合に特に威力を発揮します。不規則に動く被写体はやや難しいのですが、一定方向に動く電車や走る子供、犬などはきちんとピントが追従してくれます。
高速連写と高速なAF追従は、他スマホとの強力な差別化要因で、撮影の幅が広がるでしょう。
ズームはひと手間必要? 作例をチェック
ズームのUIは従来通りですが、BASICモードとその他のモード(「α」風の画面)ではUIが異なります。
BASICモードだと一般的なスマホカメラと同様、x1、2.9x、4.4xというボタンをタッチすることでズーム倍率を変更できます。
それ以外のモードだと、35mm判換算時の焦点距離16mm、24mm、70mm、105mmという数字をタッチします。スワイプすることで、その中間域をデジタルズームすることもできます。
AI超解像ズームなので、画質劣化の抑えた撮影が可能です。超広角から望遠まで、無段階でズーミングできないのは従来通り。レンズ交換をするように、24mm、70mmなどを明示的に切り替える形です。
無段階で焦点距離は切り替わるのですが、それぞれのレンズ内でしかズームしないため、超広角を選ぶと16mmから24mmまでデジタルズーム、24mm以降は24mmのメインレンズに切り替えて、今度は70mmまでデジタルズーム、70mm以降は……という形で、いちいち切り替える必要があります。
レンズ交換をするように、といえばその通りですが、一手間かかるのも確か。最終的に105mmに切り替えると300mm相当までデジタルズームします。