2021年も映画やドラマで輝きを見せている女優・北川景子(34)。6月18日に最終回を迎える主演ドラマ『リコカツ』(TBS系 毎週金曜22:00~)では、“離婚”をモチーフにしたドラマでリアルなヒロイン像を打ち出した。2020年秋に歌手でタレントのDAIGOとの第1子となる女児を出産した北川は、このドラマを経たことで、家族や夫婦について大きな気づきがあったと言う。また、若い頃は「仕事一筋だった」という北川だが、母となり「家庭とも向き合いたいという気持ちになってきた」と心境の変化も語ってくれた。
『リコカツ』で北川が演じたのは、ファッション雑誌の有能な編集者・咲役。航空自衛隊航空救難団の隊員で生真面目な夫・紘一(永山瑛太)と運命的に出会い、交際ゼロ日で結婚するも、いろんな価値観の違いが明るみに出ていき、たった1カ月で離婚をしてしまう。
北川は夫役が永山瑛太だったからこそ、現場で予想外に心を動かされるシーンが多かったと言う。「瑛太さんと現場で演じると、いつも台本を読んだ時には想像できなかったことが起きるというか、ああ、ここはこういうシーンだったのかとわかるんです。例えば区役所前で紘一さんから『離婚届を出したところだ』と言われて、咲が泣いたシーンがありましたが、自分的にはあそこまでドラマチックなものになるとは思っていなかったです」
結婚してわずか1カ月という短いスパンで離婚をしてしまうという展開を脚本で目にした時、かなり衝撃を受けたという北川。結婚当初を振り返り「自分自身が結婚した時は、相手も自分もお互いに顔や名前が表に出ている人間だから、絶対に離婚はしないという覚悟で会見をしたのかもしれないです。今後、離婚や不倫などの騒ぎになったら、きっと結婚した時の映像がずっと使い続けられるだろうねと言いながら、重い感じで結婚したので」と述懐。
だからこそ咲と紘一の決断に、どうリアリティを持たせられるかと、頭を抱えたらしい。「『離婚よ、離婚!』というのが、売り言葉に買い言葉みたいな感じになっていて、自分の価値観とは全然違ったので、どうやって役として割り切って演じようかというのが、自分のなかでのテーマでした。演じるなかで、こんな軽はずみに『離婚だ!』と言ってはいけないんだなと、改めて思いました」
北川は「きっと家族のほうがいろいろあると思うんです」と持論を述べる。「他人であれば、気が合わなかったらさよならできるけど、家族は切っても切れないからこそ、難しい問題もあると思います。でも、家族だからこそ乗り越えられる問題や、家族ならではの絆があると私は思います。『リコカツ』ではすごくハッピーな回もあれば、悲しい回もあったけど、改めて自分にとって家族はとても大切だなと思いました」としみじみ語る。