ダウンタウンの松本人志らが、お酒を片手に悩みや失敗談、心に秘めた本音を語り合うフジテレビ系バラエティ番組『人志松本の酒のツマミになる話』(毎週金曜21:58~)。この宴(うたげ)を軽妙なナレーションで盛り上げているのが、山崎夕貴アナウンサー(※)だ。
出演者の主張に対し、街の人々のアンケート結果を紹介する「チナミになる話」のパートでは、山崎アナが自身の経験談を交えて個人的な感想も入れるという独特のスタイルを採っているが、4月2日の放送で千鳥の大悟から「お笑いの熱が上がったときに、ストーンと落ちる(笑)」、ノブも「女子アナ笑かしは今いらん!(笑)」と物言いが。さらに、同10日放送の『週刊フジテレビ批評』では、「妙なテンションにしらけるので、やめていただきたい」という視聴者意見が紹介されてしまった。
思わぬ逆風を受け、本人はどんな心境で臨んでいるのか。5月7日放送分のナレーション収録の様子を覗いてみた――。
(※)…崎は正しくは「立つ崎」
■ナレーション原稿の感想部分は空白
4月某日、都内の録音スタジオにやってきた山崎アナは、ナレーション原稿を手に早速スタッフと打ち合わせ。「チナミになる話」の原稿は、山崎アナの感想部分が空白になっており、そのテーマをもとに世間話のように談笑しながら、ここで何を話すのかを決めていくのだ。
この日はさまぁ~ずのトークから、既婚男性100人に聞いた「夕飯のメニューを奥さんに気軽に聞けるか」のアンケート結果が登場。山崎アナは「私は聞かれたら『内緒』って言います。すごく嫌がるんですよ(笑)」と、夫・おばたのお兄さんへの仲睦まじい攻撃を明かしながら、自分が夕飯メニューを聞かれたときの気持ちを想像し、「何て言えばいいかなあ…」と悩みながらコメントに落とし込んでいく。
ほかにも、三村マサカズのトークから、娘を持つお父さん100人に聞いた「娘に彼氏を紹介してほしいか」のアンケート結果を見て、「私、会わせていましたよ!」とぶっちゃけつつ、「うちのお父さん、渋々会ってたんだなあ…」と思い返す姿も。
「チナミになる話」以外でも、高橋愛がペアルックについて問う場面を受け、「旦那が嫌がるのが楽しいんですよ(笑)」と、ここでも夫へのSっ気を見せた。
和やかな雰囲気で打ち合わせを進めながら、合間には原稿の下読みも。前日の夜、不運にも寝違えてしまったそうで、背後にいるスタッフに話しかけられると「すみません、振り向けないんです」と申し訳なく謝って、現場を和ませていた。
■限られた秒数で伝えるプロの職人技
こうして十分に“アイドリングトーク”を展開すると、いよいよ本番。スイッチの入った山崎アナは、収録時のスタジオの雰囲気を確認しながら、それに合わせてあのハイテンションなトーンでどんどん読み進めていく。
個人の感想部分は、限られた秒数に収めながら、自分の考えをきちんと伝えなければならないため、スタッフと細部まで言い回しを調整。「もう1回いいですか?」と、最適なナレーションを何度も追求する姿は、まさにプロの職人だ。いわゆる「噛んで」読み直す場面はほとんどなく、40分程度で1本分の収録を終えた。
そんな山崎アナに、話を聞いてみると――。