例えば家族で1台のMacを共有している場合などに、1つのApple IDを複数の人で共有しているケースを見かける。ちょっと使う程度ならこれでも問題はないが、メールなどプライバシーに関わるものが扱われることもあるため、あまり好ましくない(利用規約的にも)。macOSはマルチユーザーOSなので、できれば共有はせず、家族ひとりひとりに1つずつアカウントを作成してApple IDを割り当てる方が望ましい。
こうすれば、将来家族が独立したり、iPhoneなどを持ったときにも、それぞれのApple IDですぐに環境を構築できる。データの分散や同期時の整合性などに悩まずに済む。ファミリー共有があるので、購入したコンテンツの共有もできる。メリットのほうが確実に大きいわけだ。
もっとも、マルチユーザー環境はユーザーの切り替えが面倒という人も多いが、Touch IDを搭載したMacBookシリーズの場合はTouch IDを触るだけでユーザー切り替えができるので、手間も大幅に省ける(ファストユーザースイッチが有効な場合)。現在家族で1つのApple IDしか持っていない人は、個別のIDを持つようにしてみてはいかがだろうか。
次回はApple IDを安全に利用するためのセキュリティ設定について紹介する。