――みなさんがヒーローソングを歌われる際の心がまえを聞かせてください。
つるの:今回、『ゼンカイジャー』の主題歌に選んでいただいたとき「これまでスーパー戦隊の主題歌を歌ってきた方たちに負けないよう、頑張っていこう!」と決意したんです。具体的には"元ヒーロー"という部分を活かそうと思いました。かつて別の作品で変身ヒーローを演じてきた経験のある僕だからこそ、子どもたちに届けられるメッセージがあるんじゃないか……そこに重点を置いて取り組んでみました。
ささき:僕も昔、特撮ヒーローを演じたことがあるんだよ。『妖術武芸帳』(1969年)という作品で。
堀江:私、観ていました! いさおさんカッコいいんですよ。
ささき:そのときはまだアニメや特撮の主題歌を歌っていなかったころだったけど、ヒーロー(鬼堂誠之介)を演じながら内心「主題歌も歌いたかったな」なんて思っていた(笑)。つるのくんはヒーローを演じた経験を活かし、また新たなヒーローソングを歌っている。すばらしいことだと思いましたね。
つるの:ありがとうございます!
堀江:私は『宇宙鉄人キョーダイン』(76年)に1年間レギュラー出演していたんですよ。地球防衛軍の白川エツ子少尉って役で。劇中で「くだものやさいへんちくりん」というユニークな歌も歌いましたね。
つるの:すごいなあ。僕らみんな、どこかで正義と平和を守っていたってことなんですね。
ささき:『ゼンカイジャー』には、ゼンカイザー/五色田介人の両親が出てくるんだけど、その名前が……。
堀江:「功(いさお)」と「美都子」なんですよね(笑)。
ささき:せっかくだから、僕たちも出演させてくれないかな。五色田夫妻と関わりのある老博士の役とかで(笑)。
堀江:私は、いちど"悪役"として出てみたいかな。
つるの:いやいや堀江さんが悪役だなんて、イメージ的にありえないですよ(笑)。僕も『ゼンカイジャー』のゲスト出演を夢見ているんです。
ささき:変身する役で?
つるの:いえ、変身ができなくても大丈夫です。どうせなら、"7バン!"目の戦隊『科学戦隊ダイナマン』(1983年)と一緒に出たいんです。つるの剛士が『ダイナマン』と共演。わかる人にはわかるという(笑)。
――これからも、みなさんがファンの方たちの前で『ゼンカイジャー』の主題歌、挿入歌を歌われる機会がたくさんあることを願っております。最後にみなさんから一言ずつメッセージをお願いします。
ささき:46年も前の『ゴレンジャー』からずっとファンでいてくださる方の存在は本当にうれしいですね。最近、お父さん、お母さんの影響で『宇宙戦艦ヤマト』のファンになった小学生の男の子が、僕にファンレターをくれたことがありました。僕からすれば、孫のような感じで(笑)とてもいとおしいんですよ。良い作品がなければ、このように2世代、3世代にわたるファンも生まれません。数々のアニメ・特撮作品に感謝するとともに、ファンのみなさんに心から「ありがとう!」と言いたいですね。
堀江:かつては大勢の子どもたちの前でアニメ・特撮ソングを歌ってきましたけれど、近年は"昔、子どもだった人たち"が応援してくださるようになりました(笑)。でも、私の思いは昔とまったく変わらず、いつもはっきり歌詞が聞き取れて、感情がストレートに伝わるように歌っています。これからも力の限り歌い続けていきたいです。
つるの:毎週『ゼンカイジャー』を4歳の息子と一緒に楽しんでいますが、彼がテレビを観ているときの熱量がもうすごいんですよ。きっと全国の子どもたちも同じような情熱をもってゼンカイジャーを応援してくれているんだろうな、と想像すると、歌にもいっそう力が入ります。今後もこういったイベントがあれば、日本中の子どもたちに僕の歌声が届くように、全力全開で歌っていきたいと思います!
つるの剛士(つるの・たけし):1975年生まれ。福岡県出身。『ウルトラマンダイナ』(1997年)のアスカ・シン隊員役で注目された後、バラエティ番組『クイズ!ヘキサゴンII』に出演。番組内で上地雄輔、野久保直樹と共にユニット『羞恥心』を結成し、人気を博す。2009年にアルバム「つるのうた」を発表し、ソロシンガーとしても精力的に活動する。
ささきいさお:1942年生まれ。東京都出身。1960年にロカビリー歌手としてデビューし「和製プレスリー」と呼ばれ活躍した。俳優・声優としても映画『太陽の墓場』(1960年)、テレビドラマ『妖術武芸帳』(1969年)、テレビアニメ『科学忍者隊ガッチャマン』(1972年)など出演作多数。『新造人間キャシャーン』(1973年)や『宇宙戦艦ヤマト』(1974年)の主題歌で大ヒットを飛ばして以来、数多くのアニメ・特撮主題歌を歌唱。「アニメソング界の大王」との異名を取っている。
堀江美都子(ほりえ・みつこ):1957年生まれ。神奈川県出身。1969年にテレビアニメ『紅三四郎』主題歌でデビュー。以後『好き!すき!魔女先生』(1971年)、『キャンディ・キャンディ』(1976年)、『超電磁マシーン ボルテスV』(1977年)、『花の子ルンルン』(1979年)、『俺はあばれはっちゃく』(1979年)、『燃えろアタック』(1980年)など、多くのアニメ・特撮・テレビドラマ作品の主題歌、挿入歌を歌い、ファンを魅了している。ラジオパーソナリティーや声優、女優としても活躍。
4月11日の「ストリームwith:『機界戦隊ゼンカイジャー』主題歌発売記念イベント」に「未公開アフタートーク」を加えたアーカイブ配信が、Amazon Music App にて4月23日正午~5月24日正午の期間限定で行われる。
アーカイブ配信は、Amazon.co.jp限定商品 『機界戦隊ゼンカイジャー主題歌 全力全開! 盤』そして『スーパー戦隊シリーズ45作品記念主題歌BOX LEGENDARY SONGS (B5クリアファイル+配信ライブ未公開映像視聴デジタルシリアルコード付)』のいずれかを予約購入することで視聴可能となる。
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