演じたアリスは、命を吹き込まれ人間のように動くプラモデルのコマンダー(司令塔)という一風変わった役柄だ。セクシーな衣装に抵抗を感じるどころか、むしろ非日常的なキャラクターゆえの課題に前向きに取り組んだ。「私たちコマンダーだけが出てくる作品ではなく、普通の日常を送る女子高生も出てくる作品だったので、あまり目立ってもいけないのですが、コマンダーというキャラクターを殺してしまうのももったいないと思ったので、その絶妙な存在の仕方は監督と相談してやらせてもらいました」。
アリスは、サバイバルゲームに参加したプレイヤーの死に涙するなど、人間味あふれる性格。この役は監督との話し合いだけでなく、共演者との化学反応によっても作られたそうで、「アリスを演じる上での迷いはあったのですが、チームのみんなと最初の撮影をした時、みんなの姿を見てアリスのイメージが強く浮かびました。言葉にするのは難しいのですが、みんなが私の話を聞いてくれる姿勢や、私が発する言葉を受けてくれる空気感が重なり、アリスのキャラクターは生まれたと思っています」と明かす。
アリス役の衣装が似合うようにダイエットにも取り組んだ。FODオリジナルドラマ『時をかけるバンド』で体重を増やしたことはあったが、役作りでダイエットしたのは今回が初めて。「クランクインの2カ月前から何度も何度も衣装合わせをやらせていただいていたのですが、最初に衣装を着た時に、肩回りや腰回りが大きく見える装備だったので、肩幅が広く見えてしまう点がすごく気になりました。『私が今まで見てきたプラモデルはこんなんじゃない!』と思って(笑)。スラっとしたイメージがあるプラモデルにできるだけ近づきたくて、トレーニングをしたり、食事制限をしたりして、2カ月間で5キロくらい落としました」。
身長154cmの大原にとって5キロはかなりの減量だが、体重の増減は「どっちも苦じゃない」とのこと。「お芝居をする時に容姿から入れることは、演じるうえで大きな要素になっていて、そういう変動があったほうが私は演じやすい。入り込みやすいんです」とあっけらかんと語る。
一方、グラビア撮影がある時は、それに向けてボディメイクする。「痩せるというよりは、締めるという感じです。痩せすぎてもファンの方が求めてくださるような姿ではないと思うので、体重はあまり変えずに腹筋のラインを出すように調整します。また、鎖骨をいっぱい出すために肩回りのトレーニングやヒップアップなど、細かいところだけを意識してやっています」。