• 主演の堀田真由(左)と清矢監督 (C)フジテレビ

主演の堀田の魅力を聞くと、「元の脚本では28歳の設定で、堀田さんは実際は22歳だそうですが、それでも絶対環を演じられる方だろうなって想像はしていたんです。実際ドラマの中でもちゃんと環でしたし、今までのイメージにない役柄にも入り込んでいて、出産シーンのコミカルなお芝居も印象的で、堀田さんの演技の幅には驚かされっぱなしでした。これまで見ることのできなかった堀田真由さんをこの作品では見られましたし、当初の想像をはるかに飛び越えて、本当に素晴らしい女優さんだなと思いました」と太鼓判を押した。

そして、「映像制作というのは総合芸術なんだなということを改めて実感しました。私1人で出来上がるものではなくて、いい脚本があって、演じる人がいて、それを撮影する人、照明を当てる人、美術がいて、衣裳、メイク、編集、音楽、他にも細分化された役割がたくさんあって、それぞれのプロフェッショナルがいて、その皆さんの力を借りて作らせて頂いたという気持ちが強いですね」と再確認したそうだ。

その中でも、自分の意向を伝えた上で、「それを一緒にかなえてくださる方々と、良い環境で、ものづくりができたと感じています」と満足の表情を見せた。

  • (C)フジテレビ

■先輩から学んだ“演出に正解はない”

これまで清矢氏が現場でついてきた、フジテレビの先輩ディレクターからも様々なアドバイスをもらったという。

「これまで本当に多くの監督につかせていただいて、そこで学んだことは“演出に正解はない”ということでした。それぞれに個性の強い監督方の下で、演出のやり方は演出する人間の数だけあることを知り、正解がないなら、とにかく自分は『今、後悔しないようにやろう』って思いました」

現場には『ロングバケーション』などを手がけた永山耕三監督が訪れたほか、『昼顔』などの西谷弘監督からはメールが届き、『翔んで埼玉』などの武内英樹監督から激励の言葉をもらい、「尊敬する大先輩方が気にかけてくださって、自分はすごく恵まれた環境に身を置かせて頂いているんだなと思いますね」と笑顔。

そして、「印象に残ったのは、『楽しめ!』という言葉でした。その時ふと、『あ、そうか、楽しんでいいんだ』って思えて。ものづくりを、本当に楽しみながら取り組めました」とアドバイスを生かした。