質問にはきはきと答え、時折少年のような笑顔を見せてくれた井之脇。そんな井之脇がこれまで多くの好青年を演じてきたのも頷ける。ただ本人は「イメージ通りの役をキャスティングしていただけるのは本当にありがたい」と話す一方で、その枠を超えたい思いがある。今回プリティ原を演じたことで、イメージを覆す自信を得たという。

「宮藤さん脚本で、個性豊かな役者さんの中でプリティという役を演じていて、不安もあったけどちゃんと自分なりにプリティをプリティに演じられている部分もあると思っていて、それが自信につながっています。あれだけ濃いキャラクターの中でプリティを演じられているのは、また一つ自分が成長できたとことなのかな。これまで誠実な青年、誰かを支える青年という役柄をいただくことが多かったけど、“井之脇海はこういう役もできるんだぞ”というのを形として残せたのでは」と手応えを感じている。

本作は観山寿一の「家の話」だ。では井之脇の「家の話」はどんな話だろう。聞くと「家族構成は父と母、そして私。両親は離婚しているので高校生の頃は母とおばあちゃんと暮らしていました。離婚はしていますが、もちろん今でも父親にも会います」と井之脇。

「いま一人暮らしですが、実家に帰って母親の顔を見たとき家族はありがたい存在だと感じます。支え合って行く人が家にいるのは素敵なことだと一人暮らしをしてから気付きました」とにっこり。母親は毎週楽しみにドラマを見ているといい、「一番の僕のファン。この前実家に帰ったらドラマのポスターが貼ってあった(笑)。そのときは素直になれなくて『なんで貼ってるんだよ!』とか言っちゃうんですけど(笑)」。そう話す井之脇の表情から家族を大切に思っていることがしっかりと伝わってきた。

今後のドラマの見どころはやはり“家族”。「後半はより家族の話に焦点が当てられます。僕は脚本を読んだとき泣いてしまった。そこに長瀬さん、西田(敏行)さんの芝居が加わると泣ける、でも面白いものになるのでは。一視聴者として楽しみ」と期待を寄せる。そしてプリティ原からも目が離せない。「プリティはより観山家に関わっていく。あと、どうやら大きなプロレスの試合があるみたいなので、ぜひお楽しみに!」と呼びかけた。

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