さまざまなドラマや映画で幅広い役を演じているが、役の切り替えはしっかりコントロール。「役にのめり込みすぎることはあまりなく、1日ごとにしっかり切り替えるようにしています。お風呂に入る、おいしいご飯を食べるなど、すごく単純なことですが、そういうことで切り替えられているのだと思います」と頼もしい。
2012年に女優デビューし、21歳ながら芸歴約10年。年齢とともに心境の変化はあるそうで、特に高校卒業は大きな転機に。「大学に進学しなかったので、いきなり仕事しかやることがなくなって。女優の仕事はすごくやりたい仕事なので、これで生きていくんだという覚悟が18歳のときに芽生えました」と明かした。
女優の醍醐味はどの作品でも実感。「一つ一つの作品の中で何かしら壁に当たり、それを乗り越えようとする。どの物語も人の人生なので起承転結があり、役者は1年間の中で何回もそれを経験できる。人生の中でそんな頻繁に何かを乗り越えることはないので、それを毎月のように経験できる役者の仕事は面白いなと感じています」と充実した表情を見せた。
特に、ヒロインを演じた映画『サヨナラまでの30分』(20)は自身の中で大きかったという。「素晴らしいキャストの方々とご一緒させていただき、ヒロインという大役を務めさせていただき、この作品によって自分自身のことを知ってくださる方が増えて、ほかの作品も見てくださっている方もいるみたいで、自分にとって大きかったかなと思います」
最後に、ありのままの自分を出して挑んだ『ホリミヤ』について、「学校は今思うと限られた世界ですが高校生にとってはすごく大きな社会で、それがすべてのようなところがある。その学校生活の中で、初めて人と何かをする楽しさだったり、好きな人がいるうれしさ、そして、仲間がいるからこそ自分も前に進んでいけるというのを感じられる作品です。不器用な人たちが多く、遠回りなこともありますが、それでも少しずつ前に進もうとする姿が甘酸っぱくて青春だなと感じて頂けると思うのでぜひ観て頂けたらうれしいです」と魅力を語った。
劇場版は公開中、テレビドラマはMBS/TBSドラマイズム枠にて2月16日より放送開始される(MBS 毎週火曜24:59~ TBS 毎週火曜25:28~)。
2000年1月18日生まれ、北海道出身。2012年に女優デビュー。NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』(17/NHK総合ほか)、『過保護のカホコ』(17/日本テレビ系)にて存在感を示し、『M 愛すべき人がいて』(20/テレビ朝日系)での熱演が話題に。現在は、『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(21/TBS系)に出演中。主な映画出演作は、『疾風ロンド』(16)、『ハローグッバイ』(17)、『サヨナラまでの30分』(20)など。オムニバス映画『モルエラニの霧の中』が現在公開中。主演映画『藍に響け』は2021年5月21日に公開予定。
(C)HERO・萩原ダイスケ/SQUARE ENIX・実写「ホリミヤ」製作委員会・MBS