2人にとって大切な作品となった『逃げ恥』。新春スペシャルドラマ制作決定の知らせを聞いたときの心境を、新垣は「連ドラが終わった直後から次をやりたいとやんわり聞いていたので、いつかな? 今かな? ついに来た! という思いでした(笑)」と告白。「4年という月日が経っているので、どういう風になるのか予想がつかなくて、楽しみでもあり、ちょっと不安でもあり。でも、作り上げた『逃げ恥』の世界で2人がどうやってまた新しい壁に向かっていくのか、私自身、見てみたい気持ちがあったので楽しく撮影できました」と心境を明かした。

星野も「『やるかも』『やらないかも』というのが何年も続いて、いろんな場所で『続編やるんですか?』と聞かれて、『本当にわからないです』と心から答えていて(笑)。やると決まったのも最近。『MIU404』の撮影をしている中で『やると思います』から『やります』に変わり、スケジュール的に過酷な撮影だったので、これが終わったら『逃げ恥』があるんだという思いで頑張れた記憶があります」と決まったときの心境を説明。「『逃げ恥』はとても楽しい思い出だったので、楽しい撮影になるのではないかなと思っていたらけっこう過酷でした(笑)。スケジュールがギュギュっとなっていたので」と明かしつつ、「すごく楽しく撮影できました」と充実した表情を見せた。

スペシャルドラマで描くのは、みくりと平匡が本当の“結婚”を決めたその後。甘いだけではないリアルな結婚生活に悩んだり、苦しんだりしながらも、明るく2人らしく乗り越えていく。原作の10巻と11巻をもとに、脚本は引き続き野木亜紀子氏が手掛けた。

2人とも野木氏の脚本の面白さを改めて実感。新垣は「もちろん原作をもとに書いている部分もありますが、『逃げ恥』の世界も現代と同じ時間を過ごしている設定なので、オリジナルの部分もあって、話のつなぎ方はさすがだなと思いました」と称賛した。

今回、初期の段階の脚本から見ることができ、決定稿に仕上がる過程も興味深かったようだ。星野は「『ここはこういう風になると思う』というような野木さんの気持ちがト書きに入っていて、その感じがめちゃめちゃ面白く、どのシーンも深みが増しました」とうれしそうに話した。

撮影は星野が一足先にスタート。日野秀司役の藤井隆と沼田頼綱役の古田新太とのシーンが最初で、その撮影で「『逃げ恥』に帰ってきたな」と実感したという。

「藤井さんが台本にないことをやり始めるので面白くて(笑)。連ドラ時の“2人のアドリブに耐えられないNG集”をことあるごとに見て面白いと思っているんですけど、今度こそ俺は耐えるんだと。そう思って臨みましたが1秒も耐えられなかった。新鮮でした。2人の面白さがまた新しいステージに行っていて、日野さんってこんな人だったっけっていうくらいおかしな人になるときがあって、すごかったです」と笑いながら話し、「ぜひ期待していただきたい」と3人のやりとりを見どころとしてアピールした。

新垣は「クランクインの日は、平匡さんと一緒のシーンではありましたが、セリフがほとんどなくて、“帰ってきた感”は感じにくかったんですけど、監督もスタッフさんも平匡さんも『みくりさんでした』と言ってくれて、『そうなんだ』とほっとして」と初日の心境を説明。「自分で実感したのは、最初の津崎家のシーンで、平匡さんとダイニングテーブルで向かい合っているシーンを撮ったときに、『帰ってきたな』と。『あれだ!』という感じを思い出しました」と明かした。