様々なメディアが登場し、スポンサーから見てテレビCMという位置づけが大きく変わっていく中、今回のような企業とコラボした番組は、コロナによるCM出稿の減少も影響し、今後さらに増加していくものと見られる。

「テレビ局としてどういうお金の儲け方をするのかというところだと思いますが、番組を電波に乗せて放送した後に、うちで言うならFODに格納してマネタイズしていくというところにシフトしていくのであれば、コンテンツ力が重要です。そうじゃなくて、やっぱりスポンサーさんからお金を頂いて番組を作るということが引き続きテレビ局の軸であり続けるのであれば、番組も広告もより面白く見える今回の特番のようなパターンが増えていくような気がしますね」

最近では、テレビ東京のドラマ『共演NG』が、提供に競合スポンサーのキリンとサントリーを並べて話題となったが、「そういう新しい広告の出し方を世の中が面白がるというのも、スポンサーさんにとってはブランディングになるので、これからいろんな見せ方が出てくると思います」と予測している。

●明松功
1971年生まれ、大阪府出身。神戸大学卒業後、95年にフジテレビジョン入社。バラエティ制作で『めちゃ×2イケてるッ!』をADからチーフプロデューサーまで担当し、ナインティナイン・矢部浩之を太らせる“デブエット”を指導する「ガリタさん」として出演も。16年に営業局へ異動し、『突然コマーシャルドラマ』シリーズを立ち上げた。