20年前に40歳でテレビの世界に足を踏み入れた伊東D。前職は幼稚園の先生をしていたという異色の経歴だが、それだけに「子供たちに22世紀を安心して暮らしてほしい」という思いも強いようだ。
今回のクラウドファンディングは、1,000万円の出資を目指しており、12月25日23時が期限。使用しているプラットフォーム「READY FOR」のルールで、南海放送という株式会社の法人として募っているため、目標金額に1円でも届かないと、集まった支援金を一切受け取ることができない。
上映する作品は、核実験に関わったイギリス軍の元兵士や遺族を取材した『NNNドキュメント’20「クリスマスソング 放射線を浴びたX年後」』(20年5月24日放送)をベースに制作する計画。伊東Dは「なんとしてもクラウドファンディングを成功させ、アメリカでの活動を実現したい」と決意を語っている。
クラウドファンディングのページは、 https://readyfor.jp/projects/FALLOUT
●伊東英朗
1960年生まれ、愛媛県出身。幼稚園の先生として勤務しながら、90年代にアーティスティックな映像制作を開始。ベルリンビデオフェスト、バンクーバー国際映画祭、イギリス短編映画祭などで招待上映される。00年、南海放送に入社し、ドキュメンタリーを中心とした番組制作。04年、太平洋マグロ漁場で行われた核実験による被ばく事件の取材を開始し、以来毎年、このテーマで番組制作を行う。12年に映画『放射線を浴びたX年後』、15年に『放射線を浴びたX年後2』を劇場公開。17年からアメリカでの上映活動を開始した。地方の時代映像祭グランプリ、石橋湛山早稲田ジャーナリズム大賞、ギャラクシー賞 大賞、日本民間放送連盟賞 最優秀賞、放送文化基金賞、日本記者クラブ賞 特別賞、第86回キネマ旬報ベストテンなどを受賞。