しかし、密着開始当初は、「やっぱりメディアにいろいろ騒がれた方なので、自分のドキュメンタリーを撮られるということには慎重になられていました」と、見えない“壁”があった。そこを打破するきっかけを作ってくれたのが、妻の智巳さんだ。
「何度もお会いして、人間対人間の付き合いで親しくなっていく中で、智巳さんが『たまに家に来てちょっと撮影して、いいところだけを撮って帰るだけじゃ、山根の本当の姿は見られないから、もう家に泊まればいいじゃん』って言ってくれたんです。それから、自宅の3階に泊まらせていただいて、朝も夜もご夫妻とご一緒させていただくようになりました」
こうして信頼を積み重ねていった結果、山根氏が風呂上がりで裸のまま智巳さんにタオルで拭いてもらう姿や、布団で眠る姿をカメラに収めることができるまでの関係性になったのだ。
■“男・山根明”のプロデューサーは妻
そんな智巳さんの印象を聞くと、「めちゃめちゃ気づかいの人です」と表現。「接客業をずっとされているからというのもあると思うんですけど、1日に何度も飲み物を出してくださったり、『ご飯食べたの?』と手作りのカレーライスや韓国料理でもてなしてくださいました」と明かす。
また番組では、智巳さんが「カッコ悪い。こんなレジ袋(山根明が)持って歩いたら」と、山根氏に買い物袋すら持たせなかったり、2人で歩くときに一歩下がっていたりと、夫を立てるシーンがたびたび登場。その一方で、言いたいことははっきり言う関係でもある。
「“男・山根明”のイメージを、智巳さんも大事にしています。山根さんは普段はラフな服装なんですが、北新地に行くとなると『男・山根なんやからちゃんとせなあかん』って一緒に洋服を選んだり、スーツを着せたりされるんです」と、影の“プロデューサー”として手腕を発揮しているようだ。