■CBCラジオとニッポン放送の違いは…
――向井さんとラジオといえば、やはりCBCラジオ『#むかいの喋り方』のイメージも強いです。CBCラジオとニッポン放送の違いは、どのように感じてますか。
やっぱり「出来の悪い兄」(CBCラジオ)と「エリートの弟」(ニッポン放送)みたいな感覚なんですよね。別にCBCも、結構立派なラジオ局なんですけど(笑)、ただ、基本的には東海3県で聴けるラジオで、僕も地元なので、まったく飾らないところがあるんですよ。
そこに良さも悪さもあって、飾らなさすぎて、言っちゃいけないことを言っちゃったりするので(笑)。そういう意味で、出来が悪いというか、ミスもしちゃうっていう感じです。で、ニッポン放送でラジオをやるのは、背筋がシャンと伸びるという意味での「出来のいい弟」感です。
でも大きく違うのは、『#むかいの喋り方』は1人喋りで、ニッポン放送の『パンサー向井のチャリで30分』は基本的にゲストの方を招いてのトークです。僕は役割柄、MCっぽいことをやらせていただくこともちょこちょこあるんですけど、やっぱり人の話を聞いたり、面白いなと思うところを僕に出してもらったりするのは、うれしくて好きな作業です。だからニッポン放送さんで、それを思いっきりやれる場所ができたことはすごいうれしいですね。
――なるほど。
『#むかいの喋り方』は完全に1人で、自分の思ってることを純度高めに伝えたいっていう番組で、『パンサー向井のチャリで30分』はゲストの魅力を、自転車を通して引き出したいっていうベクトルなので。自分の中では、結構大きく差別化はできている気がします。
――番組初のゲストは、相方の菅(良太郎)さんでしたね。
完全に身内です。ほんとにやりやすい友達を呼んでますね(笑)。
――今後ゲストで呼びたい方はいらっしゃいますか。
自転車、競輪の番組でもあるんで、オードリーさんですね。競輪のCMキャラクターをやられている時期もありましたし、本当に『オールナイトニッポン』を毎週聴かせてもらっているので。それこそ、いずれオードリーさんにゲストに来てもらったら、この番組はゴールかもしれないですね(笑)。
――最近、若林(正恭)さんは「自分と似ている」という文脈で、よく向井さんの名前を挙げられてますね。
ありがたいな、若林さんは優しいなと思いますね。若林さんはネタを作ってるし、大喜利も面白いし、俺とは全然違うんです。だから全然一緒じゃないのに、若林さんは「なんとなく似てるんだよね」って言ってくれて。僕の自信のなさとか、「せっかくお笑いやってんのに、こんなんでいいのかなぁ」とかっていう気持ちを、たぶん若林さんも感じてた時期があるんだろうなって思うんですけど。
全然能力は違うんですけど、「わかるよ、俺も同じ時期あったよ」って言ってくれるのは、ほんとに優しいなと思いますね。本来はそんなことする必要ないのに、後輩のそういう気持ちをすくい上げてくれるっていうか、「俺んところで出すんだったら出しな」っていう感覚がすごいありがたいです。
――ところで菅さんが出られるわけですが、もう1人の相方・尾形(貴弘)さんが出演される予定はありますか。
ハズレ回にはなると思うんですけど(笑)、たまにはそういう回も必要だなと思うので、いずれ来てもらいたいです。平均点が高い番組だと思われたらやっぱりしんどいので、「ここら辺で1発ガス抜きをしときたいな」っていうときに、尾形さんに来てほしいなと思ってます。