Pixel 5のSoCには、多くのハイエンド機種が採用しているSnapdragon 865ではなく、Snapdragon 765Gを用いている。ディスプレイのリフレッシュレートは90Hzのまま変わらず、ジェスチャー操作「Motion Sense」を可能にするSoliレーダーが省かれた。

先進性は薄れたが、カメラや5G対応などユーザー需要が高い機能については強化を緩めず、フラッグシップ機種の価値を699ドルからという価格にまとめた。

Pixel 4a (5G)は、Pixel 5以上に一般的な消費者のニーズに最適化されている。Microsoftが世代ゲーム機「Xbox Series X」を499ドルで発売するが、価値が伴えば499ドルは競争力を発揮できる価格になる。だが、今の米国のスマートフォン市場において499ドルの機種は、最新フラッグシップから隔たりのある性能・機能の機種ばかりである。

Pixel 4aは、Pixel 5と同じSoCとカメラシステム、Pixel 4aよりも大きなディスプレイ(6.2インチフルHD+)とバッテリー(3,885mAh)を搭載し、5G対応だ。Pixel 4aという名称だが、Pixel 5aと呼んでも見劣りしない内容である。

2020年のホリデーシーズンは、新型コロナ禍の影響による景気減速で699ドルの機種にもブレーキがかかる可能性が懸念されており、Pixel 5と同じホリデーシーズン向けにPixel 4aを提供するインパクトは大きい。

  • Pixelの体験や技術を手頃な価格で提供するPixelの"a"シリーズ、新型コロナ禍の影響でPixel 4aは発売が遅れたが、Pixel 3aを上回る売れ行きを記録しているという