新卒学生の自己PRの書き方

それでは選考を突破するためのポイントを踏まえた、新卒学生の自己PRの具体的な作成方法についてみていきましょう。

  • 新卒学生の自己PRの書き方

    新卒学生の自己PRの書き方

■出だしは結論から

自己PRの出だしは結論・強みから書きます。結論ファーストは読み手にインパクトを持たせ、その後に続く文章の内容が頭に入りやすくなります。

また何通もの応募書類に目を通さなければならない採用担当者の立場を考えると、「出だし」を読んでその続きをしっかり読むかどうかを判断する場合もあるでしょう。そのため「私の強みは○○です」のようなありきたりのものではなく、ひと工夫したキャッチをつけることをおすすめします。

自分の強みをストレートに表現できるキャッチを考え、冒頭に書いてみましょう。

■具体的な事例をあげる

自己PRに、具体的な事例は必要不可欠です。実体験によるエピソードは、自己PRに書かれている内容に説得力を持たせます。

「特別の経験をしていないので何を書いていいかわからない」と悩む必要はありません。もちろん、誰もが感嘆するような経験をしていることは素晴らしいですが、重要なのは具体的な事例の規模や内容自体よりも、具体的な事例が「自分の強みをどれだけ具体的に表現しているか」、またその事例によって「得たものは何か」ということです。

多くの学生が経験する学校生活やアルバイト、サークル活動など日常の出来事のなかにも、自分の強みとなるエピソードはたくさんあるはずです。もし具体的な事例が思いあたらなかったら、自己分析に立ち戻ってみましょう。

■事例で感じた課題をあげる

自己PRでは、自分の強みやアピールポイントを発揮できた課題を示すことが効果的です。

例として、自己PRの具体例を「私は学生時代家庭教師をしており、教えていた中学生を志望校へ合格させることができました」と紹介するケースを考えてみましょう。

この場合、教えていた中学生は元からかなり優秀だったのかもしれませんし、偏差値的にかなり安全圏の志望校だったのかもしれず、何をPRしたいのかポイントがわかりません。

そこで、PRしたいポイントを明確にし「数学が苦手で合格可能性30% だった第一志望校へ、半年で合格へ導きました」などと数字を用いてまとめることで、エピソードにより深みを持たせることができます。

■事例で感じた課題の解決方法

課題を明らかにした後は、その課題をどのように解決に導いたのかについて説明します。事例によって異なりますが、課題の解決前・解決後の違いと、課題解決のプロセス・関係者、数字などの客観的な判断在材料があるといいでしょう。

家庭教師の例であれば、教える前と後の「実力の違い」、成績を上げるために「誰に」「どのような方法で」課題の解決をはかったかを説明します。

■事例によって得た結果、自分の強みとのつながり

紹介した事例を通してどのような結果が得られたのか、またその事例全体を通して自分の強みや特徴はなにかということを説明します。

事例を通して自分の強みを発揮し、成し遂げて「得られた結果」は具体的に書きましょう。また、事例を通した自分の特徴や強みをどのように仕事に活かしていくのか、ただ強みを述べて終わりではなく、最後は応募先の企業の業務にからめた内容で締めくくります。

■自己PR作成ツールを使うのも手

自己PRの作成方法は理解していても、いい事例が思いつかずどうやって書けばいいのか迷う場合もあるでしょう。そんなときには自己PR作成ツールを使ってみるという方法もあります。

例えば、マイナビでは、就活支援コンテンツとして「自己分析文作成ツール」を提供しています。フォーマットにそって必要事項を記入していくと、自己PR文ができるので、このようなツールを使って完成した文章にオリジナリティを加えたり、自己PR作成のポイントに沿って加筆修正したりすることで、より自分自身をPRできるようになります。

  • 自己PRの文例

    自己PR作成ツールを使うのも手

まとめ

以上、受かる自己PRの書き方とポイントについて紹介しました。

採用担当者が新卒学生の自己PRでチェックする最大のポイントは「その人を採用することでメリットがあるか」という点です。

自己PRは基本的に型にあてはめて説得力を持たせるための具体的エピソードを添え、企業が求める人材像にはまるように作成していくことで完成します。

一度に多くの企業と出会える新卒での就職活動は仕事選びの貴重なチャンス。自分をアピールできるような自己PRを用意し、就職活動を有利に運べるようにしましょう。