新卒での就職活動は、さまざまな企業とコンタクトをとることのできる大きなチャンス。転職とは異なり、それまでの職種や成果などではなく、ポテンシャルを見込んでの採用となるケースも多いため、非常に多くの選択肢の中から企業を決めることができます。
このチャンスを最大限に活かすためにも、就職活動のポイントとも言える「自己PR」はしっかりと準備しておきたいもの。
本記事では、新卒生に向けた「就活で必要な自己PRの書き方」およびそのポイントについて紹介します。
就活で新卒学生に自己PRを書かせる理由
そもそも、企業は採用選考においてなぜ「自己PR」を求めるのでしょうか。企業側の意図を理解しておくことで、適切な回答をしやすくなります。
ここでは、「なぜ企業は採用選考で自己PRを求めてるのか」というテーマについて紹介します。
■自己PRで仕事への取り組み方を想像できる
自己PRの内容で、その人がどのように仕事に取り組むのかを想像することができます。 自己PRには自分の強みや特徴を書きますが、採用担当者はその強みが自社の仕事にどう活かせ、既存のメンバーとどのように仕事をしていくのかについて想像をしています。
「あきらめない」「課題を見出し建設的に改善できる」「前向き」「新しいことにどんどんチャレンジできる」など、仕事を進める上で重要な要素を自己PRから読み取っています。
■社風や組織に合うかどうかわかる
自己PRの内容から、自社の社風に合うか、既存の社員との相性などを予想できます。
たとえば「協調性」が重視される組織では「強すぎるリーダーシップ」は組織のバランスを崩してしまう可能性があり、「新しいことにどんどんチャレンジする精神」が必要とされるベンチャーマインドの組織では、「チャレンジ精神」「行動力」が伴わない人はミスマッチが予想されます。また同企業の場合でも、営業部門・企画部門・開発部門では、それぞれ雰囲気も異なるでしょう。
応募先の企業や業種などにより、求める人材や社風は異なります。また同じ企業でも、部署によって雰囲気は大きく異なる場合もあることを念頭においておきましょう。
■入社後のパフォーマンスを想像できる
自己PRに書かれている内容から、その人が入社後どのようなパフォーマンスを発揮してくれるのかを想像することができます。
会社にはさまざまな役割があり、どのような環境下でも柔軟に対応し、よいパフォーマンスを発揮することを企業は期待しています。素晴らしい内容の自己PRであっても、学生という枠組みなど特定の環境を前提にした強みなどの場合、企業はあまり魅力に感じません。
採用活動の前提は、「入社後会社に利益をもたらす人」を採用することです。そのため「入社後にどのようなパフォーマンスをし、活躍してくれるか」ということは、企業にとって重要な選考のポイントとなります。
■採用すれば企業にメリットがあるかどうかを想像できる
総じて、企業は自己PRを「この人を採用することで企業にメリットがあるかどうか」の判断材料としています。
前述の「社風に合うかどうか」というポイントでいうと、自己PRから「現在の社風に合っている人かどうか」を確認する企業もあれば、「現状を変えたいので、チームメンバーの刺激になるような強みを持っているか」という観点でみている場合もあるでしょう。
企業によって採用背景や求める人物像はそれぞれですが、自己PRの内容から、その人を採用することで直接的・間接的に企業にとってメリットがあるかどうかをみているのです。