家計簿は手書きとアプリ、Excelのどれを使えばいい?
家計簿は、大きく分けてアプリと手書きとExcelで管理する3つの方法があります。それぞれのメリットについて見ていきましょう。
アプリ家計簿: 入力・計算の手間がかからない
アプリならではのメリットは、自動計算機能や銀行口座との連携、クレジットカード履歴の自動取り込み、レシート撮影で入力が可能など、入力・計算の手間が比較的かからないことが挙げられます。外出先でも入力可能なので、買い物した直後にも簡単に入力することが可能です。
一方、デメリットは、初期設定を終えるのに時間がかかることと、自分で行う作業が少ない分、お金の流れを把握しづらいことなどがあります。ほかにも、手書きやExcelに比べるとカスタマイズの自由度が低いことも挙げられます。
アプリで家計簿をつけるコツ
買い物をしたらすぐにレシートを撮影し、移動中など隙間時間を使って入力することです。入力漏れが続くと面倒になり、家計簿をつけることをやめてしまう可能性が高くなります。アプリの家計簿は外出先でもつけられますので、お金を使うたびに家計簿をつけることを習慣づけることがポイントです。
家計簿アプリは各項目の予算を事前に設定しておくと、アプリの中で残金管理ができますので、収支のバランスを買い物前にチェックするといいでしょう。
手書き家計簿: 手を動かす分、意識に残りやすい
手書きの家計簿のメリットは、手を動かす分、記憶に残りやすいこと。書くことによってお金の流れを把握しやすく、節約の意識も高まっていきます。また、カスタマイズも自由なので、自分が使いやすいように好きな項目を追加することも簡単です。
一方のデメリットは、外出先では記入できないことと、家計簿をつけるための時間を確保しなければいけないことです。
手書きで家計簿をつけるコツ
項目が多すぎると管理しづらくなるので、4~8項目ぐらいにまとめると手書きでも一覧で見やすくなります。毎月かからないものは特別費などでまとめましょう。どの項目に何をつけたかは、家計簿をつけ始めたときはわからなくなりやすいため、家計簿のどこかに項目のルールをメモしておくこともおすすめです。
毎日書くことが面倒な場合は、レシートを溜めておいて1週間分をまとめて書くなど、ストレスなく書けるようにしましょう。手間はかかりますが、毎月の集計欄を作り、月ごとに家計を見直してみることもポイントです。
Excel家計簿: 自分好みにカスタマイズでき、集計やグラフ化が簡単
Excelで家計簿をつけるメリットは、自分の思いどおりのフォーマットや項目がカスタマイズできることです。関数を最初に入れてしまえば、自動計算で集計できるようになります。シートのコピーも簡単に作れますし、グラフ機能を作って収支を図解化して見やすくできます。
デメリットは、パソコンがないと作成できないこと、レシートや明細書から金額を自分で入力しないといけないことです。
Excelで家計簿をつけるコツ
「毎日の収支表」と「毎月の収支表」を用意することです。毎月の収支表には、毎日の収支表の合算値が集計されるように関数を入れておけば、収支の状況がひと目でわかります。また、毎月の支出額の目標値を設定しておけば、今、使いすぎなのかをすぐに確認することが可能です
アプリ、手書き、Excel、いずれも一長一短があり、一概にどれがいいとは言えません。ただし、そもそも家計簿をつける目的は、家計の現状を把握してお金を管理し、目標を達成することにあります。
それを考えれば、数字になじんでお金の流れを把握するという意味で、まずはそれぞれ試してみて、自分に合った家計簿で続けていくことがおすすめです。
効率的なレシートの管理の仕方
家計簿の記入漏れを防ぐためには、買い物をしたときは必ずレシートをもらうようにすることが大切です。レシートがもらえないときや割り勘で支払ったときは携帯電話にメモをしておくなど、忘れない工夫をしておくことがおすすめです。
続いては、家計簿に書いた後のレシートをどう管理するかについてご紹介します。
捨てるレシートと保管するレシートに分ける
食品や日用品などのレシートは、家計簿をつけた後に、すぐに捨てても問題ないでしょう。古いレシートは印字がかすれてだんだん見えなくなりますし、レシートが増えると場所を取ってしまいます。
光熱費の明細書や振込書などは、家計簿に細かく詳細を記載することがあまりないので、支払い詳細を比較して見たいものがあれば、直近のものは保管しておくといいでしょう。
捨ててはいけないレシート
捨ててはいけないレシートは、病院での医療費や通院したときの交通費、風邪をひいたときに買った薬など、医療費関連のものです。医療費関連のレシートは医療費控除の申告で必要なため、家計簿につけた後も1年間は保管しておきましょう。医療費控除は、その年(1月1日~12月31日)に支払った医療費が、一定額を超えるときに所得控除してくれるものです。申請方法は国税庁のウェブサイトで確認しておきましょう。
個人事業主でレシートを経費として申請する場合は、経費計上のために一定期間保管が義務づけられていますので、家計管理とは別にレシートの保管が必要です。また、家電を購入した際のレシートは、どこでいつ購入したのかを証明するために役立ちますから、保証書と一緒に保管しておくこともおすすめです。